そこでこのページでは、実際に楽天モバイルの格安SIMカードへの乗り換えを行った管理人のレビューを中心に、楽天モバイルの申込方法や初期設定の方法をご紹介します。
乗り換えを行う際の注意点や、気になるMNPの方法もご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
この記事の目次
MNPにかかる各種の手数料は?
本文のはじめに、MNPの利用にともなう各種手数料についてご説明しておきましょう。
MNPとは、Mobile Number Portability(携帯電話ナンバーポータビリティ)を略した言葉です。簡潔にいうと、既存の電話番号を新しい回線に移植できる制度のことです。
MNPを利用するには、「転出手数料」と「契約事務手数料」を負担しなければなりません。転出手数料は、現在加入しているキャリアやMVNO(格安スマホ業者)に対して支払う手数料です。
乗り換え元から請求される 転出手数料の料金
3大キャリアでは、転出手数料を以下のように設定しています。
キャリア |
転出手数料 |
---|---|
NTTドコモ |
2,000円 |
au |
3,000円 |
ソフトバンク |
3,000円 |
以前は、どのキャリアも転出手数料を2,000円に設定していました。しかし、現在ソフトバンクとauは3,000円に値上げしています。
ちなみに、大手格安スマホであるY!mobileの転出手数料も3,000円です。
どのキャリアやMVNOも出来ればMNPでの転出は防ぎたいはず。今後はドコモユーザーに対しても、MNP転出手数料を値上げするかもしれません。
乗り換え先の楽天モバイルから請求される事務手数料
次に、契約事務手数料について見てみましょう。
楽天モバイルでは、契約事務手数料を3,000円としています。この料金設定は、ほとんどの通信事業者で共通していると思ってください。
2つ合わせるといくらかかるか?解約時の2つのポイント
以上の点をまとめると、MNPによる楽天モバイルへの乗り換えには、5,000円もしくは6,000円の手数料がかかることになりますね。
ちなみに、楽天モバイルからMNPで転出する際も、3,000円の転出手数料が発生します。
解約時には以下の2点に注意!
- 解約月の基本料金は月額料金のため日割りにならない
- 16日以降に解約手続きを行った場合、翌月が解約月になる
楽天モバイルを解約した場合、解約月の基本料金は満額支払わなければなりません。また、16日以降に解約を申し込むと、その月の翌月が解約月となってしまいます。
将来的に楽天モバイルを解約する際は、上記2点に注意して解約するタイミングを決めてください。
乗り換えキャンペーンはある?
スマホの契約先を乗り換えるなら、キャンペーンの適用を狙いたいところですよね。しかし残念ながら、2016年11月現在は、楽天モバイルでは乗り換えキャンペーンを行っていません。
とはいえ、契約1ヶ月目の基本料金が無料になるキャンペーンを利用することは可能です。
このキャンペーンは、ベーシックプランだけでなく楽天モバイルの全てのプランに適用出来ます。30GBプランを申し込んだ場合だと、初月の基本料金6,150円が無料になります。
ちなみにキャンペーンが適用されるのは「SIMカードを受け取った月」です。
つまり、SIMカードの受取日が月初に近いほど、基本料金無料で楽天モバイルを利用できる日数が長くなります。
確実に月初に通信SIMや通話SIMカードを受け取りたい場合には、申込時に配達日時指定を利用するとよいでしょう。
なお、キャンペーンが適用された月も、通話料、また5分以内なら通話無料になる楽天でんわ5分かけ放題等のオプション料金、ユニバーサル料金といった費用は発生します。
完全に支払が無料になるわけではないので、ご注意ください。
空白時間ゼロの為に必要なこととタイミング
MNPでスマホの契約先を乗り換える時に、特に注意したいのが空白時間ですね。空白時間とは、MNPの手続きにともなって、スマホを利用できなくなる期間のことです。
通常、回線申込の際にMNPを申請すると、新しい契約先がMNPの手続きを行ってからSIMカードを発送します。
このため、MNPの手続きが行われてからSIMカードが届くまでの間、スマートフォンが使えなくなってしまうのです。
とはいえ楽天モバイルなら、この空白時間をゼロにすることができます。SIMカードが届いてから自分で開通手続きを行うことで、空白期間なしで乗り換えが出来ます。
手続方法は、申込時にMNP利用の有無を選択する画面で、「楽天モバイル開通受付センターに電話して開通する」にチェックを入れるだけ。
ただし、この開通方法を選ぶ際は、申し込みタイミングに注意する必要があります。
というのも、MNP予約番号の取得から開通手続きまでを、MNP予約番号の有効期限内に済ませられるように申し込まなければならないのです。
MNP予約番号の有効期限は15日間。この期間内に開通を行えないと、取得した予約番号が無効になってしまいます。
空白時間をゼロにしつつ、かつ安全にMNPを行いたいなら、携帯電話会社でMNP予約番号を取得したその日のうちに楽天モバイルを申し込むのが一番。
これによりほぼ確実に、MNP予約番号の期限内にSIMカードを受け取ることができます。
乗り換えの用意:MNP予約番号取得
ここからは、楽天モバイルに乗り換える手順を詳しく見ていくことにしましょう。MNPを利用する場合は、楽天モバイル申し込み前にMNP予約番号を取得する必要があります。
取得方法はキャリアやMVNOによって違いますが、以下3つのいずれかで行うことが一般的です。
- ウェブサイトでの取得
- 電話での取得
- docomoショップなどの店頭での取得
3大キャリアの場合、ウェブサイト上でMNP予約番号を取得できるのはドコモだけです。auとソフトバンクは、電話もしくは店頭での取得が必要となります。
MNP予約番号を取得するということは、その会社の回線を解約することと同じです。
このため、電話や店舗でMNP予約番号を取得するのは、引き止められたりしたら少し面倒くさそうと思うかもしれませんね。
たしかに、店頭で解約を申し出るのは気まずいかもしれません。しかし電話であれば、意外なほどすんなり解約できる場合があります。
というのも、近年は多くの回線事業者がMNPの受付を在宅ワーカーに委託しているからです(在宅電話サポート)。
解約を申し込む人に対し、在宅ワーカーがしつこい引き留めを行うことはほぼありません。解約理由を聞くことはありますが、やたらとプラン変更などを勧めてくることはないと思ってよいでしょう。
楽天モバイルWEB申し込み流れレビュー
MNP予約電話を取得したら、いよいよ楽天モバイルの申し込みを行います。今回は実際に申し込みを行ってみたので、その際のレビューを通じてWEBからの申し込みの流れをチェックしてみましょう。
WEBからの申し込みの流れ
- 楽天モバイルにアクセスして、「Webで今すぐお申し込み」をクリックします。
- 続く画面で「お申し込みタイプ」と「SIMタイプ」を選択。今回は「SIMカードのみ」で「通話SIM」を選択しました。
- 続く画面でプランとSIMサイズを選択して、「オプション選択へ進む」をクリック。今回は5GBプランを選び、SIMサイズはnanoSIMとしました。
- 続いてオプションを選択します。今回は「あんしんリモートサポート」と「楽天モバイルWiFi by エコネクト」をチョイス。
- 次の画面では、申込みと同時に購入したいアクセサリーを選択できます。今回は不要なのでパス。
- 続いて楽天会員ログイン画面が表示されます。楽天会員の場合は、ログインすることで住所や連絡先などの情報入力を省略可能。今回はログインしたうえで、手続きを進めました。
- 楽天会員へのログイン後、お客様情報の入力画面が表示されるので、まずMNP利用の有無を選択します。今回は携帯電話番号を引き継げるMNPを行うので、「今お使いの電話番号を引き継ぐ(MNP)」にチェックを入れました。
- 画面をスクロールさせて、「MNP対象電話番号」と「MNP予約番号」およびMNP予約番号の有効期限を入力します。今回は、DTI解約時に送られてきたメールを見ながら入力しました。
- 画面をスクロールさせて契約者情報や配送先の確認を行ったら、月額利用のポイント支払いを設定します。今回は「全てのポイントを使う」を選択しました。この設定により、毎月の楽天モバイル利用料の支払いに、自動で楽天スーパーポイントが使用されるようになります。
- 必要情報を滞りなく入力したら、続く画面で入力情報を確認。MNPの情報も、この画面で確認してください。内容に問題がなければ、「利用規約確認へ進む」をクリックします。
- 利用規約を確認したら、「すべての利用規約及び注意事項に同意しました」にチェックを入れます。
- 最後に「申し込みを確定する」をクリックすれば、手続き完了です。
以上の手続きを終えると、楽天から「本人確認書類ご提出のお願い」という件名でメールが届きます。
メールには本人確認書類の提出方法が記載されているので、記載内容に沿って書類のアップロードを行ってください。
本人確認書類が楽天に受理されると、楽天モバイルの申し込みが正式に完了します。
MNP手続きの電話
楽天モバイルからSIMカードおよび書類が届いたら、まずMNP手続きの電話をかけてください(通話料金はかかりません)。
開通手続き方法
楽天モバイル開通受付センターに電話をかけて申し込みます。
電話番号 0800-805-1111
MNP手続きで注意したいのが、切り替えが実施されるタイミング。
開通受付センターが申し込みを受理した時間によって、実際に切り替えが行われるタイミングが以下のように変わります。
- AM8:59までに受理した場合・・・当日の9:00~21:00
- AM9:00以降に受理した場合・・・翌日の9:00~21:00
朝の9時以降にMNP手続きを行った場合、実際に切り替えが完了するのは翌日になります。ちなみに、宅配便の配達が始まるのは朝の9時以降です。
つまり、SIMカードを受け取った当日中にMNPを完了することは、ほぼ不可能ということになります。
こうした事情があるため、空白時間なしでMNPを行う場合は、MNPの期間に余裕をもって楽天モバイルを申し込む必要があるのです。
書類到着から設定操作~全手順を解説
MNPの手続きを申し込んだら、切り替え完了を待つ間にSIMロック解除済み端末の設定を済ませましょう。楽天モバイルの設定は、手順さえ守れば簡単に完了しますよ。
Android/iPhone 共通の流れ
楽天モバイルを設定する大まかな流れは、AndroidとiPhoneで共通しています。
設定の共通した流れ
- 台紙からSIMカードを取り外す
- スマホにSIMカードを挿入する
- apn(アクセスポイント)の設定を行う
SIMカードの入った袋を開封したら、まず台紙からSIMカードを取り外してください。SIMカードを挿入する方法は、スマホの機種によって違っています。
方法がわからない場合は、インターネットで調べれば情報が見つかるはずです。(ちなみに2015年10月6日以降の楽天モバイルのSIMカードでは、3G専用端末ではデータ通信が行えなませんので注意してください)
なお、今回はレビュー作成にあたり、iPhoneにSIMカードを挿入してみました。以下の手順で簡単に挿入できたので、iPhoneを利用する方は参考にしてみてください。
【iPhone】SIMカード挿入方法
- SiMトレイの穴に細い棒を差込む
- カチッと音がしてトレイが飛び出す
- SIMトレイに楽天モバイルのSIMカードをはめ込む
- SIMトレイをiPhoneに差し込む
この手順なら、1分足らずでiPhoneにSIMカードを挿入できますよ。
SIMカードの挿入が完了したら、次に行うのは「apn」の設定です。何やら難しそうな用語が出てきましたね。apnとは「アクセスポイントネーム」のことです。
apnを設定することで、はじめてスマホはデータ通信を行えるようになります。逆にいうと、apnを設定するまではデータ通信が行えないということになりますね。
最初の設定時にWi-Fiは絶対に必要か?
apnの設定には、「APN構成プロファイル」のダウンロードが必要となります。
データ通信が利用できない状態で、どうやってプロファイルをダウンロードすればよいのでしょうか。Wi-Fiなどの通信網がなければ、apnは設定できないのでしょうか?
結論から述べると、Wi-Fiがなくてもapnは設定できます。特にAndroidスマホなら、Wi-Fiなしで簡単にapnを設定可能です。
一方iPhoneの場合の初期設定手順は、少し事情が変わります。
Wi-Fiなしでapnを設定するには、「iPhone構成ユーティリティ」というパソコン用のアプリケーションが必要となるのです。
iPhone構成ユーティリティは、現在mac版しかリリースされていません。つまり、macをお持ちの方以外は、Wi-FiなしでiPhoneのapnを設定できないことになります。
とはいえ、近年はWi-Fiを無料提供している飲食店が増えています。自宅にWi-Fiのない方も、こうした飲食店を利用すればiPhoneのapnを簡単に設定できるはずです。
iPhoneの場合の初期設定手順を解説
iPhoneでapnの設定を行う方法を見てみましょう。前述のとおり、iPhoneの場合の初期設定手順はapnの設定にWi-Fiが必要です。
SIMカードをiPhoneに挿入したら、まず以下の手順でWi-Fiへの接続を行いましょう。
【iPhone】Wi-Fi接続方法
- 設定アプリを起動
- Wi-Fiをタップ
- 使用できるネットワーク名を選択
- パスワードを入力する
Wi-Fiのネットワーク名やパスワードは、ご利用中の無線LANルーターの本体あるいは説明書でご確認ください。
続いて、apnを設定する方法を見てみましょう。iPhoneにはapnを一種類しか設定できないので、まず既存の設定を削除する必要があります。既存のapnを削除する手順は、以下のようになっています。
【iPhone】既存のapn削除手順
- 設定アプリを起動
- 「一般」をタップ
- 「プロファイル」をタップ
- 削除する「構成プロファイル」を選択
- 「プロファイルを削除」をタップ
- iPhoneのパスコードを入力
以上の手順で、構成プロファイルの削除が完了しました。続いて、楽天モバイルのプロファイル構成をインストールします。
プロファイルのインストールには、QRコード読み取りアプリがあると便利です。
というのも、SIMカードが収まっていた台紙には、構成プロファイルインストール用のQRコードが記載されているからです。このQRコードを読み込めば、プロファイル取得用のURLを手打ちする手間を省くことができます。
上記の点を踏まえたうえで、今回実践してみたプロファイルのインストール手順を見てみましょう。
【iPhone】apn設定手順
- 構成プロファイルインストール用のQRコードを読み取る
- 申込種別に応じたバナーをタップ
- 構成プロファイルのインストール画面が表示されるので「インストール」をタップ
- iPhoneのパスコードを入力する
- 画面下部に表示される「インストール」ボタンをタップ
以上の手順で構成プロファイルをインストールしたら、Wi-Fiをオフにしてインターネットに接続できるか確認してみてください。なお、手順2に名前が出た「申込種別」については、後ほど解説します。
アンドロイド端末の場合の初期設定手順の解説
Androidスマホの場合は、iPhoneよりも簡単にapnを設定できます。ここではZenFone3を例にとって、Androidスマホのapn設定手順を見てみることにしましょう。
【Android】apn設定手順
- 「設定」をタップ
- 「もっと見る」をタップ
- 「モバイルネットワーク」をタップ
- 「アクセスポイント名」をタップ
- 「楽天モバイル」のラジオボタンを選択
近年販売されているAndroidスマホは、自動的にMVNO(格安スマホ)のアクセスポイント名を読み込んでくれます。
ほとんどのAndroidスマホで、ZenFone3と同じような手順でapnを設定できるので、ぜひ試してみてください。
初期設定の途中で出てくる「申込み種別」とは?その調べ方
先ほど「申込種別」という謎の言葉が登場しましたね。申込種別とは、楽天モバイルの契約時期ごとに分けられた種別のことです。
2016年11月時点での、申込種別の種類は6種類。それぞれの申込種別で、apnの設定が違っています。
申込種別の確認は、「メンバーズステーション」で行えます。確認手順は、以下のとおりです。
申込み種別確認手順
- パソコンでメンバーズステーションにログインする
- 「登録情報・設定変更」の欄にある「ご契約さま情報」をクリック
- 契約者コードやユーザーIDとともに、申込種別が表示される
なお、メンバーズステーションへは、楽天モバイルの「会員サポート(マイページ)」からアクセスできます。
楽天アプリのメリットとインストールの概要
楽天モバイルへの乗り換えが完了したら、ぜひスマホにインストールしておきたいのが「楽天モバイルSIMアプリです」。
このアプリには、データ使用量のチェック機能や、高速データ通信のON・OFF切り替え機能などが備わっています。
直近3日間のデータ使用量をチェックする機能も備わっているので、高速データ通信量の使い過ぎによる通信速度制限の回避に役立ちます。
このアプリを賢く使ってデータ容量の追加購入をしなくても済むようにしたいですネ。
楽天モバイルSIMアプリは、「App Store」もしくは「Google play」でダウンロード可能となっています。
楽天モバイルの会員サポートページからも、各ストアのインストールページにアクセスできますよ。
つながらない場合のチェック項目
ここまでにご紹介した設定を全て終えても回線が繋がらない場合は、以下の項目をチェックしてみてください。
- モバイルデータ通信がOFFになっていないか
- 電波は入っているか
モバイルデータ通信がONになっており、かつ電波が入っているなら設定に問題はないはずです。
とはいえ、端末の故障を疑うのは早計というもの。回線が繋がらない場合は、以下の対策を試してみてください。
- SIMカードを挿し直す
SIMカードをいったん抜いて挿し直すだけで、回線が繋がる場合があります。アナログな解決方法ですが、この作業だけで問題が解消するケースが多いので、ぜひ実践してみてください。
まとめ
以上、楽天モバイルの契約から設定までを解説しましたが、いかがだったでしょうか。
なお、ドコモやauなどのキャリアごとの詳しい乗り換え方法については、別ページで紹介しています。そちらもぜひ、楽天モバイルへの乗り換えのご参考にしてください。