例えばワイモバイルから楽天モバイルに乗り換えると、月々のスマホ代が安くなる可能性があります。ただワイモバイルは、MNP転出の方法がちょっと複雑なのが難点です。そのため他社格安SIMサービスへの乗り換えを行う時に、MNPの申し込みで戸惑う方は少なくないようです。
そこで本ページでは、ワイモバイルでMNPを申込む方法を、細かい点まで解説します。楽天との料金差についても触れますので、是非チェックしてみてください。
ワイモバイルから楽天モバイルへの乗り換えって本当にお得?
最初に、ワイモバイルから楽天モバイルへの乗り換えで本当に月々の電話料金が安くなるのかを検証してみましょう。乗り換えであまりお得感を感じられないと、MNPの方法を知る必要がなくなってしまいますよね。果たして楽天モバイルへの乗り換えは、ワイモバイルユーザーが手間をかけて行うほどの意味があるのでしょうか。
MNPをともなうスマートフォンの契約先乗り換えには、契約解除料などの費用がかかります。ワイモバイルから楽天モバイルへの乗り換えには、手間だけでなく出費が必要となるのです。いくらぐらいの費用が必要となるのか、詳しくチェックしてみましょう。
ワイモバイルから楽天モバイルに乗り換え時にかかる費用
- 違約金 ⇒ 9,500円
- MNP転出にかかる手数料 ⇒ 3,000円(契約期間が7ヶ月以上の場合) ⇒ 6,000円(契約期間が7ヶ月未満の場合)
- 契約事務手数料 ⇒ 3,000円(楽天モバイル転入時に必要)
- 合計で6,000円~18,500円の費用が必要
以上のような出費のほかにも、ワイモバイルを解約することで発生するデメリットがあります。
利用できなくなる例
- クーポン配布や景品をプレゼントするキャンペーン
映画レンタル50%OFFクーポンや、ネットショッピングでのポイントアップキャンペーンなどを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。こうした楽しみがなくなることを、デメリットだと感じる方もいることでしょう。
以上のように、ワイモバイルから楽天モバイルへの乗り換えには出費を含むデメリットがともないます。はたして乗り換えを行うことで、これらのデメリットが気にならなくなるほど携帯料金が安くなるのでしょうか。
ここで、ワイモバイルと楽天モバイルの料金プランを比較して見ることにしましょう。ワイモバイルといえば、「ワンキュッパ割」が話題となっていますね。この新しい割引サービスが気になって、ワイモバイルから格安スマホへの乗り換えを躊躇している方も多いのではないでしょうか。
ワンキュッパ割とは、各種スマホプランの基本使用料が1,000円引きになるキャンペーンのことです。スマホプランSを選んだ場合は、月額基本料が1,980円(ワンキュッパ)になります。
ハッキリ言ってしまうと、ワンキュッパ割を利用すれば楽天モバイルよりも安くワイモバイルを利用することが可能となります。ただし、現在ワイモバイルを契約している方は、ワンキュッパ割がもつ以下の特徴に注意しなければなりません。
- 契約変更で申し込む場合は「スマホプランデータ増量プログラム」の対象とならない
- 月額基本料が割り引かれるのは契約から1年間のみ
新規契約者やMNPでワイモバイルに転入した方なら、ワンキュッパ割と同時に「スマホプランデータ増量プログラム」の適用を受けることができます。
スマホプランデータ増量プログラムとは、ワンキュッパ割対象データプランで高速通信のデータ量が24ヶ月間限定で2倍になるキャンペーンです。1,980円で利用できるスマホプランSを契約した場合は、データ容量が1GBから2GBにアップします。
しかし、機種変更や契約変更でワンキュッパ割を適用された方は、スマホプランデータ増量プログラムの適用を受けることができません。さらに、ワンキュッパ割の適用は、1年間で終了してしまいます。つまり契約から1年が経過すると、月額基本料が通常のプラン料金の額に戻ってしまうのです。
ワンキュッパ割を適用して月々1,980円のプランに乗り換えても、1年後に月額2,980円に上がってしまうのではあまりお得といえません。高速データ通信容量1GBという点も、通信速度など使い勝手を考慮すると微妙ですよね。
長期的に見て楽天モバイルへの乗り換えがお得かどうかを判断するためには、短期的なキャンペーンを排除して利用料金差をチェックすることが肝要です。そこで今度は、割引が適用されていない状態の、ワイモバイルのスマホプランの料金をチェックしてみましょう。以下は、通話付き「スマホプランM」の月額料金とサービス内容になります。
ワイモバイル「スマホプランM」の場合 |
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月額基本料金 |
3,980円 |
高速データ通信量 |
3GB/月 |
無料通話 |
10分以内なら300回まで通話料金無料 |
次に比較対象として、楽天モバイルの通話SIMプラン5GBの仕様を見てみましょう。
楽天モバイル「通話SIMプラン5GB」の場合 |
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月額基本料 |
2,150円 |
高速データ通信量 |
5GB/月 |
上記プランに5分間以内なら国内通話サービスが何度でも無料で行える「楽天でんわ5分かけ放題 by 楽天モバイル」というカケ放題オプションサービスを追加しても、月々の支払額はわずか3,000円。ワイモバイルのスマホプランMよりデータ通信量が多いプランでありながら、980円も安い費用で運用できます。
前述のとおり、ワイモバイルから楽天モバイルへの乗り換えに、デメリットがあることは否めません。しかし、契約更新期間に乗り換えを行えば、デメリットを大きく削減できます。少ないデメリットで、毎月のスマホ代を980円も浮かせられるのであれば、乗り換えを行う価値は十分にあるといえるはずです。
店舗とWEBと電話どれがお勧め?
冒頭でお伝えしたように、ワイモバイルのMNP転出方法は少し複雑です。MNP予約番号の申込み方法が店舗、WEB、電話となっている点は、ほかのキャリアと変わりません。ただ、利用している端末によって、利用できる申込み方法が細かく分かれているのです。
まずスマホについては、基本的に電話あるいはワイモバイルのショップでMNP転出を申し込めます。ただし、以下の機種については、ワイモバイルカスタマーセンターでの手続きが必要となります。
- AQUOS PHONE ef
- AQUOS PHONE es
- STREAM
- DIGNO DUAL
- DIGNO DUAL 2
ワイモバイルカスタマーセンターとは、ワイモバイルのコールセンターの名称です。
ワイモバイルカスタマーセンターの電話番号
- ワイモバイルの端末から・・・116
- 固定電話や他社携帯から・・・0120-921-156
前述した一部スマホのほか、ケータイ(PHS)もワイモバイルカスタマーセンターでなければMNP転出を申込めないようになっています。以上のように大部分のワイモバイル端末は、店舗もしくは電話でしかMNP予約番号発行を行ってもらえません。ただし例外として、以下の条件に一致する端末はMy Y!mobileでMNP予約番号を取得できます。
以下のいずれかで運用している端末ならMy Y!mobileでOK
- EMOBILE 4G
- EMOBILE LTE
- EMOBILE3G
ここまでに触れた点を踏まえたうえで、おすすめのMNP予約番号取得方法をご紹介しましょう。まず、基本的におすすめなのは、電話でのMNP予約番号取得です。全てのワイモバイル端末は、電話でMNPを申込むことが可能。最も確実な方法であることから、電話での予約番号取得がおすすめだといえるのです。
ただし、EMOBILE 4GやEMOBILE LTEを利用している方には、My Y!mobileでのMNP予約番号取得をおすすめします。なぜならば、WEBで手続きすることで、店員やオペレーターからの引き留めに遭わずに済むからです。条件に該当する方は、次節でご紹介する手続き手順をチェックしてみてください。
なお、店舗でのMNP予約番号取得は、対応してもらえないケースがあるのであまりおすすめできません。たとえば、端末が家電量販店で購入したものだと、ワイモバイルのショップでMNP予約番号を発行してもらえない場合があります。
こうした対応の悪さが原因で、MNP転出時にショップをたらい回しにされることもあるようです。ただ、店頭でのサービス内容は徐々に改善されているので、将来的にはもっと利用しやすくなるかもしれません。本当はメールで手続きが出来れば楽なんですけどネ。
それぞれの手順方法と注意点
ワイモバイルのMNP予約番号を取得する手順を、申込方法ごとに詳しく見ていきましょう。各申込み方法の注意点にも触れるので、実践する際のご参考にしてください。最初にご紹介するのは、MNP予約番号の発行を電話で申込む場合の手順です。
電話での申し込みの流れ
- ワイモバイルカスタマーセンターに電話をかける
- 案内に従ってダイヤルをプッシュしていく
- 暗証番号をダイヤルで入力
- オペレーターに「MNP予約番号を取得したい」
- 質問や引き留めを受けるが全て断る
- オペレーターからMNPの予約番号が伝えられる
- 電話を切るとSMSで予約番号が送られてくる
電話口でオペレーターにMNP予約番号の取得を申込むと、解約の理由や次の契約先を聞かれます。「月額料金の安い楽天モバイルに乗り換える」と告げると、ソフトバンクへのMNPを勧められるかもしれません。というのも、ワイモバイルはソフトバンクの子会社だからです。
当然ながら、月々のスマホ代を安くしたいのですから、ソフトバンクに乗り換える意味はありません。丁重にお断りして、MNP予約番号を発行してもらいましょう。なお、電話でのMNP申込み受付時間は、午前9:00から午後8時までとなっています。
では次に、店舗でMNP予約番号の発行を申込む手順と、申込時の注意点をチェックしてみましょう。まずは詳しい手順から。
店頭での申し込みの流れ
- 契約者本人がワイモバイルの店舗に出向く
- 店員にMNP予約番号の取得を申込む
- 解約の取りやめ・ソフトバンクへの乗り換えを提案されるが拒否
- MNP予約番号を受け取る
上記申込み手順に、特に複雑なポイントはありません。ただ、気になるのは店員からの引き留めですね。面と向かって解約を思い留まるよう説得されると、心が折れそうになるかもしれません。しかし、ここは押しの一手で解約を完遂させましょう。
なお、店舗でのMNP予約番号取得に必要な物として、本人確認書類や認印があげられます。認印はサインで代わりとすることができますが、本人確認書類を忘れると手続きができません。店頭に出向く際は、免許証や健康保険証といった書類を忘れずに持参してください。
最後に、EMOBILE 4GやEMOBILE LTEを契約している方が利用できる、My Y!mobileでのMNP予約番号取得手順を見てみましょう。
My Y!mobileを利用した申し込みの流れ
- My Y!mobileにログイン
- 「契約内容の確認・変更」欄にある「ご契約内容の確認」を選択
- 「メインメニュー」から「携帯電話番号ポータビリティ(MNP)予約関連手続き」を選択
- 「Webで手続きする」をクリック
- 「ご契約電話番号」の欄にMNPする電話番号を入力する
- 続けて「携帯電話番号ポータビリティ(MNP)予約番号のSMS送信希望」の欄で「希望する」にチェックを入れる
- 「次へ」をクリック
- 注意事項を読んで「申込」をクリック
- 予約日やMNP予約番号などが表示される
手順を守れば、My Y!mobileでのMNP予約番号取得は簡単に実践できます。ただ、利用しているスマホの機種によっては、対象回線を使っているにも関わらずMy Y!mobileで予約番号を取得できないケースもあるようです。この場合は、電話によるMNP申込みに切り替えてください。
まとめ
本文でご紹介したように、ワイモバイルのMNP予約番号取得方法は少しややこしくなっています。とはいえ、コールセンターに電話すれば、スムーズにMNPを申込める可能性が大。オペレーターからの引き留めは面倒に感じるかもしれませんが、ぜひトライしてみてください。