HUAWEIが、同社のハイエンド機種の「P20 Pro」などの機種でベンチマークスコアの偽装をしていることが発表されました。
Huaweiの「P20 Pro」など、3DMarkのランキングから削除 禁止の最適化発覚で
UL DELISTS HUAWEI PHONES WITH SUSPECT BENCHMARK SCORES
これは、3DMarkなどの特定のベンチマークアプリを動作させるときのみ、通常時よりも高速動作するように設定されていたとのことです。
- 対象となっているベンチマークアプリ:3DMark
- 対象機種:「P20 Pro」「Nova 3」「Honor Play」「P20」
これらの組み合わせの際に、最大47%もスコアが水増しされていたとのことです。
上が「公開されている3D Markでベンチマークスコアを計測したときの値」、下が「3DMarkが社内で開発している非公開のアプリで計測したときの値」
このグラフを見ると、「かなり大きな操作」がされていたと思われます。
次世代チップ「Kirin980」が「Snapdragon945」を上回るというのも一旦留保したい
Fact check: Huawei flaunts Kirin 980 gains over Snapdragon 845, but are they meaningful?
先日、Huaweiが次世代スマホに搭載する予定のKirin 980が、クアルコムのハイエンドSoCのSnapdragon845を大幅に上回っているとアピールしていましたが、今回のベンチマークスコア偽装などの状況を考慮すると、一旦留保したい気持ちになります。実際、実使用においてはSnapdragonのほうが快適だという声もよく聞きますので、今後はベンチマークスコアだけでなく「実際の動作している様子」をもとに判断せざるを得ない状態がしばらく続きそうです。
低価格機は本当に偽装していないのか?「P20 lite」は大丈夫?
先日購入したHUAWEIの「P20 lite」とOPPOの「R15 Neo」のベンチマーク対決を実施した結果、AnTuTuでは「P20 lite」のほうが10%前後高速という結果が出ました。
しかし、実際に操作しているとSnapdragonの450を搭載しているR15 Neoもかなり快適に動作していました。
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【R15 Neo ベンチマーク速報】2018年3万円前後のライバル「HUAWEI P20lite」と比較。AnTuTu対決の勝者はどっち?
R15Neoを実際に購入をしたので、ベンチマークソフトのAnTuTuを使ってその性能を評価してみたいと思います。今回は、せっかくなので同じ3万円前後で発売されているHUAWEIのP20 liteと比較 ...
今回の残念な報告を見るに、AnTuTuでもベンチマークアプリ限定の高速化をしているのではないか、ハイエンド機種だけでなく3万円台のミドルレンジ機種でもそういった操作をしていないか、と疑わざるを得ません。HUAWEIは値段と性能のバランスがかなりよい「格安スマホ」界をひっぱる存在で、こうした悪事に手を染めなくても十分よい端末を作っているだけに今回の報告はかなり残念でした。