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楽天モバイルはメリットも多いが通信制限が厳しいのがネック
格安SIM MVNO(仮想移動体通信事業者)であろうと、ドコモプランやauプランなどの大手キャリアであろうと、同じく悩ましいのが通信制限です。通信制限とは、ある一定期間に一定量の容量データを利用することで通信速度が低速モードとなる機能のことです。正しくは「帯域制限・帯域制御」と言います。
通信制限を受けると、通信速度がかつてのiモードと同じくらいのスピードになってしまうので、通常のサイト閲覧すらイライラするほどです。この激遅な状態にならない様に、私たちはスマホを賢く利用しなければいけません。
通信制限の多くは1か月の間に〇〇GBという形になっています。よく、格安SIM比較の時に利用料金だけでなくデータ容量にも着目しますが、そのデータ容量がそのまま通信制限となるわけです。
そして、楽天モバイルの場合は1か月ごとのデータ量制限の他に、3日間ごとの通信制限も設けられています。具体的にはこのようになっています。
3.1GB/月 |
540mb/3日 |
---|---|
5GB/月 |
1GB/3日 |
10GB/月 |
1.7GB/3日 |
3日間の制限は動画の閲覧やアプリのダウンロードに響きますし、繰り越したデータをまとめて使うこともできないので毎日データ容量を確認することが大切です。他にはWiMAXも3日間で1GBの帯域制限を設けています。
解除されないと思ったらチェックする!リセットのルール
容量の超過によって通信速度が遅くなったら、通信規制がなくなるまで待つことが賢明です。データ容量追加パックを購入することもできますが、追加チャージは100MBあたり300円と割高なうえ、3日間制限には適用されません。
では、帯域制限はいつ解除されるのかを説明します。まず月ごとに定められたデータ容量は来月の初めにリセットされます。つまり、月末あたりで通信が規制された場合はそこまでの損害にならないと言うことです。
つぎに、3日間の制限は「直近3日間の合計が容量の限度を下回るまで」となっています。1日で通信容量をオーバーするとその日を入れて3日間使えなくなることはもちろんですが、以下のような場合にも注意しなくてはいけません。
例1
初日に3日間制限がかかったケース |
3日目まで規制、4日目に解除される |
この制限については、どのプランについても一緒です。むしろ気を付けたいのは以下のような例です。
例2
3.1GB/月で直近3日間の使用料がそれぞれ100MB、200MB、300MB |
次の日には規制が解除されるけど40MBしか高速通信が使えない (200+300+40=540) |
例3
5GB/月で直近3日間の使用がそれぞれ500MB、50MB、460MB |
次の日には規制が解除され、490MBの高速通信ができる (50+460+490=1000) |
例4
10GB/月で直近3日間の使用がそれぞれ500MB、1GB、700MB |
通信制限は2日後に解除される。 (1000+700=1700) |
3日間制限はいつでも直近の3日間で切り取られるので気を抜けません。また、この3つの例は全て高速データ量が制限を超えています。これは、「データが低速化しても高速容量としてカウントされる」設定がデフォルトでされているからです。
これでは、遅い通信速度で使い続けた人が損をしそうです。その点、楽天モバイルでは高速通信と低速通信の切り替えサービスを行っています。このサービスについては後ほど解説します。
楽天モバイルを使うメリット【人気の秘密】
このように、楽天モバイルには3日間制限というデメリットがあり、しかも3日間制限は月をまたいでもリセットされません。それでも楽天モバイルが高い人気を誇るのはこのようなメリットがあるからです。
- エリアカバーがdocomoと同じ対応
楽天モバイルはdocomo回線を使用した格安SIMなのでドコモプランと同じ通信エリアと安定性を誇ります。ただ、回線の量は多くないので時間帯による混雑はあるようです。
- スマホの機種が多い
楽天モバイルは他の格安スマホに比べて、というより、大手キャリアとそん色ないほどに多様な種類のスマホが選べます。また、docomoの端末をSIMロック解除してSIMフリースマートフォンとして利用することも可能です。
- 楽天IDを持っていると契約が早い
さすがは楽天のサービス。楽天IDでの契約やプラン変更も可能です。店舗を持たないことでネット契約が基本の格安SIMプランですが、個人情報を打ち込む手間を省けるのは非常に大きいです。
- 楽天スーパーポイントが2倍以上になる
楽天モバイルを契約した人は楽天スーパーポイントが2倍になります。さらに楽天のアプリで買い物をすれば+1倍なので3倍に、そして、楽天カードで会計をすれば+3倍なので6倍になります。楽天ポイントは100ポイント1円なので少なくとも100円で2円、多ければ100円で6円になります。
- 楽天スーパーポイントでスマホ料金を支払える
さらに、スマホの月額料金を楽天スーパーポイントで支払うことが可能!これって最大の魅力と感じる人も多そうですね。つまり、楽天でお買い物や光熱費の支払をする人は、ただでさえ安い料金プランをもっと安くできるわけです。楽天はカード会員だけでも1200万人に達するので決して少ないニーズとは言えなさそうですね。
また、楽天モバイルはキャンペーンも多いので、要チェックですよ!
面倒なことは除外した3つの対策方法
楽天モバイルの通信制限にどのように対策するのが良いか考えてみましょう。人によってはあっと驚く裏技があるかもしれませんが、初心者にとっては面倒な手間となるだけです。また、根本的な解決にならないことも多いです。
使い方を少し変えるだけでできる利用量節約の方法
では、シンプルで簡単にできる利用する容量を節約のための方法をいくつかご紹介します。一度慣れてしまえば難しいことはありませんのでぜひ試してみてくださいネ。
- アプリの使用状況を管理する
アプリは開いていなくても起動していることがよくあります。そのため、アプリからの通知を受けることやアプリが自動更新されてしまうことで通信容量を使ってしまいます。スマホの設定でアプリの自動更新は防げます。
- ブラウザを変える
ブラウザは複数の種類があるので、そのなかでデータの重いものと軽いものがあるようです。しかし、慣れていないブラウザは使用感に戸惑います。
- 音楽や動画は可能な限りオフラインで
音楽や動画はストリーミングではなく一度ダウンロードしてからオフラインで再生することがおすすめです。
こまめに使って効果絶大「楽天モバイルSIMアプリ」のフル活用
オンオフを上手に活用して節約
データ通信の中でも高速で行う必要があるものと、低速で十分なものがあります。例えば動画はGBプランでの高速通信が必要ですが、検索やLINEのメッセージのやりとり、スカイプなどの通話アプリを使った無料通話などは低速通信でも大丈夫です。
また音声通話SIMを利用しなくても格安データSIMの050データSIMを利用すればIP電話も使えますよね。そしてこのIP電話も低速通信で十分利用可能です。実は、ベーシックプランの場合、元々通信の上限自体が低速通信のプランなので、これらの利用方法なら大丈夫です。
とはいえ、せっかくスマホの契約をするのなら、やはり動画なども楽しみたいですよね。
ところで、低速で十分な利用方法の時でも高速データ容量から使っていたら3日制限、月容量の枠から使っていってしまったらもったいないです。そこで、低速で済むものは低速データ通信で行うように楽天モバイルで無料提供されている「楽天モバイルSIMアプリ」を利用しましょう。簡単に高速と低速をオンオフ設定できます。
楽天モバイルSIMアプリをダウンロードすれば、高速通信をオンオフ設定できます。スマホを触っていない時に予期せぬアプリ更新でデータを消費しない点がおすすめですし、規制がかかっている間に高速通信容量を消費せずに済みます。ワンタッチで操作可能なので、購入した日にインストールを終わらせましょう。
3日制限チェック画面でこまめにチェック
データ使用量も確認できます。楽天モバイルの場合は月末までの使用料の他に直近3日間のデータ使用料及び規制がかかるまでのデータ容量が示されています。1日に1回は楽天モバイルSIMアプリを起動してください。
活動範囲の無料wifiをチェック!
せっかく無料のwifiスポットが利用できる場所で、自分のLTE高速データ容量を使っていたらもったいないと思いませんか?まず自分の行動範囲で利用できる無料wifiスポットを把握して、簡単に利用できるように設定してしまいましょう。
あるのに使っていないwifiスポットを掘り起こせ
Wi-Fiスポットはどんどん増えてきています。有名なところと言えばスターバックスですが、それ以外の施設でもWi-Fi使用を確認することができます。Wi-Fiには大手キャリアのWi-Fiと誰でも使えるものがありますが、いずれも入口に示されているので安心です。もちろん、無料で使い放題です。
いちいち設定しないで済むアプリを入れる
しかし、Wi-Fiスポットに行っても自動的にネットは繋がりません。初回にはWi-Fiが接続するような設定が必要になります。これは初心者にとって面倒くさいので、タウンWi-Fiというアプリをインストールします。
タウンWi-Fiはアプリが検出したWi-Fiに自動接続してくれるもので、アプリを起動しなくてもOKです。これなら面倒な設定やスポットごとのWi-Fi確認がいらなくなります。
自宅はあたりまえ。マック、セブンイレブンまで
Wi-Fiを自宅につないでいる場合は、自宅のデータ使用量をゼロにできますし、お店に入った時も基本的にWi-Fiの有無を確認しましょう。
Wi-Fiスポットはカフェだけでなく飲食店や普通のお店にまで広がっています。例えばマクドナルドやセブンイレブン、ツルハドラッグ、さらには道の駅や図書館でもネットに無料でつなげるのでこれはお得です。もしかしたら、知らないうちに通信容量で大損しているかもしれませんよ。
それでも必要な適正容量を把握する
上記の節約方法を行ってみて初めて「自分のスマホ利用方法での必要な高速データ容量」が見えてきます。そのうえで本当に必要なデータ料金プランに変更しましょう。
適切なデータ容量プランを把握するためには契約してからおそらく3カ月は必要です。以下で1か月目、2か月目、3か月目で行うことをチェックしましょう。
1か月目「楽天モバイルSIMアプリ」で使用容量をチェック
必要な適正容量を把握するには3か月あればOKです。今までスマホを使っていた人もデータプランが高めの月額料金プランに登録したうえでどこまで安くするか考えると良いでしょう。
データ容量を一目で確認できる優れものが楽天モバイルSIMアプリです。これを使えばデータの使用量と制限がかかるまでの残量が分かりやすく表示されます。3日間制限のある楽天モバイルでは特に大切です。
2か月目 プラン変更申し込み期日まで適正容量へ変更
そして、データが余った、使い過ぎたという時はプラン変更をします。こちらは公式サイトから楽天メンバーズステーションにアクセスすれば変更可能です。ちなみに、高いプランでの登録をおすすめするのはデータ容量追加パックのオプション料金は高くつくからです。
プラン変更は当月の初日から20日までの間で行えますが、SIMカードのタイプを変更することは不可能です。例えば5GBのプランから10GBにすることは可能でも、5GBの通話SIMから5GBのデータSIMには変更できないわけです。
3か月目 適正容量での快適利用
そして、3か月目に本当にその容量で快適に使えればOKです。それ以降も事情があってプラン変更するときは楽天メンバーズステーションから手続しましょう。ちなみに、データが余った場合は3日間制限があるため繰り越しが大した意味を持ちません。やはり、多すぎず少なすぎない最適のデータ容量を選ぶのが最大のポイントです。
まとめ
このように、楽天モバイルは通信制限に引っかかった人が不便な思いをしないような配慮をしています。スマホの高速通信は楽天モバイルSIMアプリでチェックし、外での利用はWi-Fiスポットをフル活用すれば格安SIMカードのデメリットを感じないでしょう。