ただ、初めて格安SIMを契約する方は、乗り換えに不安を感じるかもしれませんね。「本当に料金が安くなるの?」「通信品質はどうなの?」「SIMフリースマホは持ってないけどソフトバンクで使っていた機種はそのまま使えるの?」といった疑問は、どうしても沸いてくるものです。
そこで本ページでは、ソフトバンクからUQモバイルへの乗り換えに関する情報をまとめてご紹介します。取り上げるトピックは、乗り換えで得られるメリットや気を付けたいデメリット、MNPの手順など盛りだくさん。乗り換えに最適なタイミングもご紹介しますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
この記事の目次
乗り換えのメリット・デメリット
キャリアから格安SIMへの乗り換えでまず気になるのが、契約先変更にともなうメリットとデメリットですよね。ソフトバンクからUQモバイルに乗り換えると、いくつかのメリットを得ることができます。一方、乗り換えによって生じるデメリットも、ゼロではありません。
通信サービスの契約先は、利点と欠点のバランスを踏まえて選びたいところ。本文のはじめに、UQモバイルへの乗り換えで生じるメリット・デメリットをチェックしてみましょう。
メリット
まずはメリットから。
- 通信費が安くなる
- 端末を無料もしくは格安料金でゲットできる
- キャリアと同等の回線品質で利用可能
ソフトバンクからUQモバイルに乗り換えると、ほぼ確実に通信費が安くなります。ソフトバンクでスマホを契約しているなら、最低でも4,900円の月額料金を支払っているはず。一方UQモバイルなら、月額1,980円(2年目以降は2,980円)で音声通話付きのプランを利用できます。
…と、このようにいうと、「1,980円のプランなんて大した内容じゃないんでしょ?」という声があがりそうですね。しかし、UQモバイルを侮ってはいけません。月額1,980円で利用できる「ぴったりプラン」は、以下のように充実した内容となっています。
UQモバイル ぴったりプラン
- 高速データ通信量・・・2GB/月(3年目以降は1GB)
- 無料通話・・・最大90分/月(2017年3月1日以降は最大60分)
ぴったりプランの高速データ通信量は通常1GBですが、キャンペーンの適用を受けることで2倍に当たる2GBを利用できます。プランに含まれる無料通話についても同様です。通常30分のところ、キャンペーンが適用されることで最大90分まで利用可能となります。
このキャンペーン適用はauとau系格安スマホからのMNP転入者は除外とのことなので、ソフトバンクからの乗り換えなら適用できますね。
ただし、高速データ通信量が2倍になるのは、最大2年間まで。無料通話についても、3月1日以降は最大60分となるのでご注意ください。では次に、月額4,900円で契約できる、ソフトバンクの最安プランをチェックしてみましょう。
ソフトバンク 最安プラン
- 高速データ通信量・・・1GB(データ定額ミニ 1GB)
- 無料通話・・・5分までの通話を何度でも無料で利用可能(通話定額ライト)
月額4,900円を支払っても、利用できる高速データ通信量はUQモバイルのぴったりプランと同じ1GBです。キャンペーンで2倍になることもありません。
無料通話
無料通話については、5分間までの通話を何度でも無料で利用可能です。通話を行う頻度にもよりますが、ぴったりプランの無料通話以上にお得といえそうですね。
しかし、先ほども述べたように、UQモバイルの実力を侮ってはなりません。なんと2017年3月1日からは、UQモバイルにも5分かけ放題サービスが登場するのです。
このように、UQモバイルはコストパフォーマンスに優れるサービスとなっています。通信費を抑えつつ、満足いくサービスの提供を受けることのできる格安SIMといってよいでしょう。
端末代
では次に、スマートフォン端末代について。UQモバイルには、セット購入できる端末が多数用意されています。各端末は、一括払いもしくは分割払いで購入可能。分割払いを利用する場合は、「端末購入アシスト」による料金割引を受けることができます。
お手持ちのスマホ端末を利用したい場合は、動作確認端末一覧がUQモバイルオンラインショップ(公式サイト)に表示されていますので確認してください。
通信回線
以上のように優れたサービスをもつUQモバイルは、格安SIMサービスの中でも高品質回線を利用しています。UQモバイルのデータ通信で利用できる回線は、au回線の4GLTE。回線の品質は、キャリアに引けを取りません。
ある雑誌の調査では、ほかの格安SIM会社が大幅に速度を落とす時間帯でも、UQモバイルの格安SIMカードだけは40Mbps程度の速度が出ることが確認されています。平均して40Mbps前後の速度が出れば、3大キャリアと同等かそれ以上の快適さでインターネットを利用可能です。
デメリット
このようにサービスが充実しており、かつ回線としての実力が高いため、UQモバイルはユーザーから高い評価を得ています。ただ、ソフトバンクから乗り換える場合は、以下のデメリットに注意しなければなりません。
- 選べるプランが少ない
- キャリアメールが使えなくなる
- 3日間のデータ通信量制限がある
プラン
ソフトバンクと比較すると、UQモバイルで選べるプランはあまり多くありません。2017年2月1日現在で契約できるプランは、以下の計6種類となっています。
プラン名 |
月額料金 |
高速データ通信量 |
---|---|---|
ぴったりプラン |
1,980円 |
1GB |
たっぷりプラン |
2,980円 |
3GB |
データ高速プラン |
980円 |
3GB |
データ高速+音声通話プラン |
1,680円 |
3GB |
データ無制限プラン |
1,980円 |
なし |
データ無制限+音声通話プラン |
2,680円 |
なし |
「データ無制限プラン」および「データ無制限+音声通話プラン」は、500kbpsまでの通信を無制限で利用できるプランです。高速データ通信の設定はありません。
上記を見るとわかるように、UQモバイルで契約できる高速データ通信容量の種類は1GBと3GBのみです。2017年2月22日からは7GBのプランも登場しますが、それを加えてもプランの数はソフトバンクと比べて少ないと言わざるを得ません。
キャリアメール
続いて、携帯キャリアメールについて。ソフトバンクからUQモバイルに乗り換えると、「SoftBank.jp」のメールアドレスが使えなくなるのも注意点です。とは言っても、これは格安SIM業者にすると大手キャリアのようなキャリアメールは使えなくなるのはどこも同じです。
このため乗り換えを決めたら、新しいアドレスを取得したうえで知人や友人などにアドレス変更を伝えなければなりません。たいていはGメールなどを利用することが多くなります。
3日間通信制限
最後に、3日間のデータ通信量制限について。UQモバイルには、3日間で使える高速データ通信量に対する制限があります。直近3日間で使える高速データ通信量は6GBまで。この制限を超える高速データ通信を行うと、帯域制限(速度制限)が課されてしまいます。
なお、ソフトバンクの基本プランである「通話定額」や「通話定額ライト」には、3日間のデータ通信量に対する制限が設定されていません。以上のように、ソフトバンクからUQモバイルに乗り換えると、多少のデメリットは生じます。
ただ、どのデメリットも、それほど重大なものではありません。メリットの大きさを考慮すると、十分許容できる範囲のものといえるでしょう。
手持ちの端末は使える?
ソフトバンクで使用中のスマホが気に入っている場合は、UQモバイルへの乗り換え後も同じスマホを使いたいと思うかもしれませんね。はたして、ソフトバンクで購入したスマホは、UQモバイルの端末として利用できるのでしょうか。
まずiPhoneについては、SIMロックを解除しSIMフリーiPhoneにすればUQモバイルの端末として活用できます。6s以降のiPhoneシリーズであれば、ソフトバンクでSIMロック解除を行ってもらうことが可能です。
ソフトバンクのAndroidスマホについては、UQモバイルのSIMカードでは正常に機能しないと思った方がよいでしょう。SIMフリー端末にした場合でも同様です。
ソフトバンクで契約できるAndroidスマホは、auのLTEバンド(周波数)に対応していません。つまり、UQモバイルのSIMカードが認識されたとしても、電波をキャッチすることができないのです。
以上の理由から、ソフトバンクのスマホをUQモバイルの端末として利用することはおすすめできません。先にご紹介したように、UQモバイルの端末は安価に入手可能です。ソフトバンクから乗り換える際は、新たにSIMフリー版端末を購入することをおすすめします。
ソフトバンクからMNPする方法
ソフトバンクからUQモバイルへのMNP転入する方法を、詳しく見ていきましょう。まずは大まかな流れから。
MNP制度を利用してソフトバンクからUQモバイルへ乗り換える方法
- ソフトバンクでMNP予約番号取得手続きをする
- MNP予約番号の有効期限が13日以上残っている状態でUQモバイルを申し込む
- UQモバイルのSIMカード到着後、回線切り替えの手続きを行う
UQモバイルへのMNPを行うには、まずソフトバンクで「MNP予約番号」を取得する必要があります。ソフトバンクのスマホをお使いの場合は、電話もしくはソフトバンクショップ店頭でMNP予約番号を取得してください。電話での予約番号取得は、以下の番号で申し込めます。
ソフトバンク携帯からかける場合・・・5533
加入電話からかける場合・・・0800-100-5533
MNP予約番号には、15日間の有効期限が定められています。UQモバイルにMNP転入を申し込むには、予約番号の有効期限が13日以上残っていなければなりません。このためUQモバイルの契約は、MNP予約番号が発行されたら2日以内に行うのがポイントです。
UQモバイルの申し込みはネットの公式Webサイトで行えますが、MNP転入を行う場合は、午前9時30分?午後8時30分の間に手続きを完了させなければなりません。
ウェブサイト経由でのUQモバイル申し込みは、画面の案内に従って入力を進めるだけで簡単に完了します。ただ、入力情報に不備があると訂正が必要になり、そのぶん契約が遅れるので注意しましょう。また本人確認用書類のアップロードも必要です。
本人確認書類は運転免許証や健康保険証など色々ありますので公式サイトでご確認できます。
SIMカードや端末は、UQモバイルでの申し込み完了後1週間以内に届きます。UQモバイルは発送作業が手早いので、申し込みから2,3日後には手元に商品が届くはずです。
SIMカードおよび端末の到着を確認したら、「my UQ mobile」にアクセスして回線切り替え手続きを行ってください。my UQ mobileのURLは、UQモバイルを申し込んだ後に届く「新規お申し込み手続き完了のご案内」と題したメールに記載されています。
my UQ mobileにアクセスしたら、以下の手順で回線切り替えの手続きを完了させましょう。
回線切替の手続き方法
- 「my UQ mobile ID」とパスワードを設定する
- トップページに戻り「お申し込み状況一覧」をクリック
- 「お申し込み状況一覧」画面で「回線切替」ボタンをクリック
- 「回線切替」画面に変わるので「実効」をクリック
以上の手順で切り替え手続きを行うと、30分ほどの間にソフトバンクからUQモバイルへの回線切り替えが実行されます。UQモバイルの開通を確認したら、MNP転入は完了です。APN設定に関してはこちらのページで解説していますのでご参考になさってください。
⇒ UQモバイル初期設定:APNの設定方法と注意点
ベストな乗り換えタイミングはいつ?
本ページの最後に、ソフトバンクからUQモバイルへの乗り換えに最適なタイミングをご紹介しておきましょう。3大キャリアを解約する際に気を付けたいものといえば、契約解除料ですよね。契約期間内にソフトバンクを解約すると、9,500円の契約解除料が発生してしまいます。
無駄な出費を省くためにも、ソフトバンクの解約は更新月に行うのが吉。ただし、解約月のソフトバンクの料金は日割りとならないので、MNP転出を申し込むのは更新月の後半に入るのを待った方がよいでしょう。
更新月の22日あたりになったら、MNP予約番号の取得とUQモバイルの契約を同日中に行ってください。これにより、MNP予約番号の有効期限が残り13日を割ることを確実に防げます。あとはSIMカードの到着後に、速やかに回線切替えを行うだけです。
以上のタイミングで乗り換えを行うと、更新月の25、6日あたりで契約先変更が完了します。「もっと月末ギリギリで乗り換えた方がお得なのでは?」と思うかもしれませんね。しかし、深追いは禁物です。
あまりギリギリのタイミングで手続きを行うと、SIMカードの配送が遅れた場合に回線切替えが更新月の翌月になってしまう可能性があります。確実に契約解除料の発生を防ぐためにも、ある程度期間に余裕をもって乗り換えの手続きを行いましょう。