ソフトバンク回線の通話SIM比較 ジャストフィットとNUROおすすめは?

これまで格安SIMと言えば、ドコモ回線かau回線を利用したものばかり。SIMロックが解除できないiPhone 6以前の”ソフトバンク版iPhone”で格安SIMを使いたいと思っても、ソフトバンク回線を利用した格安SIMサービスが提供しているのはほぼすべてが「データ通信専用SIM」で、ソフトバンクのSIMロックを解除せずに利用でき電話も使える格安の「音声通話SIM」は「b-mobile S」しかありませんでした。
しかし、2017年12月から、「nuroモバイル」がソフトバンク回線を利用したプランを提供開始!ソフトバンクのSIMロックを解除せずに利用でき、電話もできる格安SIMの選択肢がようやく2社に広がりました。
そこで、b-mobile Sのプランとnuroモバイルのソフトバンク回線プランを調査して、どちらの方がおすすめか8項目で比較してみました!


「ジャストフィットSIM」と「nuroモバイル」を比較

この記事ではb-mobile Sの「ジャストフィットSIM」nuroモバイルのソフトバンク回線を、料金プランや対応端末、独自のサービスなどの項目ごとに比較して、どちらがおすすめか解説します。
b-mobile Sには「スマホ電話SIM」というプランもありますが、ジャストフィットSIMのほうが月額料金は安く、プラン内容も優れているので、b-mobile Sに関してはジャストフィットSIMだけを取り扱います。
また、本記事ではこれ以降特別な表記がない限りは「nuroモバイル」=「nuroモバイルのソフトバンク回線」として扱います。

比較1:料金プラン

まずは料金プランで比較してみます。ジャストフィットSIMとnuroモバイル料金プランをまとめると以下の通りです。

▼ジャストフィットSIMの料金プラン

データ通信量

月額料金

1GBまで

990円

2GBまで

1,490円

3GBまで

1,990円

4GBまで

2,490円

5GBまで

2,990円

6GBまで

3,490円

7GBまで

3,990円

8GBまで

4,490円

9GBまで

4,990円

10GBまで

5,490円

11GBまで

5,840円

12GBまで

6,190円

13GBまで

6,540円

14GBまで

6,890円

15GBまで

7,240円

▼nuroモバイルの料金プラン

データ通信量

月額料金

 

通話+データ通信

データ通信のみ

2GB

1,680円

980円

5GB

2,480円

1,780円

ジャストフィットSIMは使ったデータ通信量に応じて料金が変動する従量課金制プランです。ジャストフィットSIMは通話専用SIMとなっており、データ通信専用SIMは用意されていません。
一方のnuroモバイルは2GBと5GBの2種類だけです。プラン数は少ないですがその分だけシンプルで分かりやすいプラン内容になっています。また、データ通信のみのプランと音声通話付きプランの2つから選べるようになっています。
同容量のプランで比較すると2GBプランの月額料金はジャストフィットSIMの方が190円安く、5GBプランの月額料金はnuroモバイルの方が510円安くなります。
大容量のプランを利用したい方はジャストフィットSIM一択ですが、ジャストフィットSIMの6GB以上のプランはかなり割高なのであまりおすすめできません。

例えばドコモ系の格安SIM「楽天モバイル」の「組み合わせプラン」なら10GBのプランを月額2,960円で利用できますが、ジャストフィットSIMの場合は月額5,490円と倍近い料金がかかってしまいます。
格安SIMで大容量のプランを利用したい場合は、SIMフリースマホを新たに購入してドコモ系またはau系回線のSIMで使った方が、長い目で見てコストを安く抑えられると思います。

そこで月に2GBくらいしかデータ通信を使わないライトユーザーの方はジャストフィットSIM、月に5GBまで使う方はnuroモバイルを選びましょう。

比較2:対応機種

次は対応機種で比較してみましょう。

▼対応機種の比較

格安SIM

対応機種

ジャストフィットSIM

・iPhone 5以降のすべてのソフトバンク版iPhone
・iPhone 5以降のすべてのSIMフリー版iPhone

nuroモバイル

・iPhone 5以降のすべてのソフトバンク版iPhone
・iPhone 5以降のすべてのSIMフリー版iPhone
・2017年8月以降に発売されたソフトバンクのAndroid端末
・SIMフリー端末(SIMロック解除した端末含む)

ジャストフィットSIMに関しては「iPhone専用」となっており、利用できるのはソフトバンクおよびSIMフリーのiPhone 5以降のすべてのiPhoneのみとなっています。Android端末では利用できません。
一方、nuroモバイルはジャストフィットSIMと同様にソフトバンクおよびSIMフリーのiPhone 5以降のすべてのiPhoneが利用できるだけでなく、ソフトバンクのAndroid端末も利用可能です。

ただし、利用できるAndroid端末は2017年8月以降に発売されたものに限ります。2017年8月以降に発売された端末であればSIMロック解除ができるので、わざわざソフトバンク回線のSIMを利用するよりもドコモ回線のSIMを利用するのがおすすめです。
ドコモ回線の格安SIMのほうがソフトバンク回線のものより圧倒的に種類が多く、月額料金も安いことが多いです。例えば同じnuroモバイルでもドコモ回線のほうが2GBプランなら200円、5GBプランなら400円も安く設定されています。

ソフトバンク回線を利用した格安SIMのメリットは、あくまで「SIMロック解除ができないソフトバンク版iPhone」を利用できることなので、その意味ではジャストフィットSIMもnuroモバイルも対応機種に関しては差がありません。

比較3:通話料

通話料はどちらも20円/30秒で同じです。また、ジャストフィットSIMには「b-mobile電話」アプリ、nuroモバイルには「nuroモバイルでんわ」という通話料削減アプリがそれぞれ用意されており、アプリから電話を発信することで半額の10円/30秒になる点も同じです。

比較4:かけ放題オプション

それぞれのかけ放題オプションの時間と料金をまとめると以下の通りです。

▼かけ放題オプションの時間と料金の比較

 

月額料金

無料通話時間

ジャストフィットSIM

500円

5分

nuroモバイル

800円

10分

月額料金に関してはジャストフィットSIMのほうが安いですが、無料通話時間はnuroモバイルのほうが2倍長いのでコスパが良いのはnuroモバイルですが、かけ放題に関してはどれくらい電話を使うかによって向いている方を選びましょう。

比較5:独自のサービス

▼nuroモバイルのデータ前借り


nuroモバイルでは、業界で唯一翌月のデータ通信量を前借りできる「データ前借り」という面白いサービスが利用できます。データ前借りを利用すると翌月利用できるデータ通信量は少なくなりますが、追加料金不要で利用できるデータ通信量を増やせます。

▼ジャストフィットSIMは従量課金制


ジャストフィットSIMの特徴は、従量課金制プランです。毎月使うデータ通信量が一定ではない方の場合でもその月に使った分だけ支払うことができるので、5GBのプランを契約しているのに今月は2GBしか使わなかった…3GB分も無駄になっちゃった…という無駄な出費を避けることができます。
またデータ通信量の上限を5GB~15GBの間で自由に設定できるので、使い過ぎが心配な人でも安心です。例えば、上限を5GBにした場合は5GBを越えると低速になりそれ以上はどれだけ使っても月額料金は2,990円で済みます。従量課金制プランではありますが、実質定額プランのように扱えます。

比較6:通信速度制限

続いては通信速度制限についてです。

ジャストフィットSIMは低速通信時に直近3日間で360MB相当以上の通信を行うと一時的に速度制限がかかります。高速通信時には速度制限はありません。
nuroモバイルは高速・低速関係なく、直近3日間で規定値を越えるデータ通信を行うと一時的に速度制限がかかります。しかも、「規定値」が具体的にどれくらいなのかは公表されていません。

ジャストフィットSIM、nuroモバイルともに通信速度制限がありますが、速度制限の対象になるのが低速通信だけで、規定値がしっかりと記載されているジャストフィットSIMのほうが使いやすいです。

比較7:速度切り替えとバースト転送

格安SIMで低速通信を活用したい人にとって重要なのが、高速通信と低速通信を任意のタイミングで切り替えられる「速度切り替え」と、低速中も最初の読み込みだけ高速通信が使える「バースト転送」の2つです。

速度切り替え機能についてはジャストフィットSIM・nuroモバイルともに対応していません。

バースト転送についてはnuroモバイルのみ対応しています。ただし、速度切り替えができないので、バースト転送が適用されるのはデータ通信量を使い切って速度が制限されている時のみです。
したがって、低速通信時の使い勝手についてはnuroモバイルのほうが上ですが、速度切り替えには対応していないため、どちらも低速通信を使ってデータを節約するという使い方をしたい人には不向きです。

比較8:最低利用期間と解約時にかかる料金

ジャストフィットSIMの場合、最低利用期間は5ヶ月となっています。開通日から5カ月未満で解約した場合は8,000円の解約金が発生します。

▼ジャストフィットSIMの解約金

開通日から5ヶ月未満

8,000円

それ以降

0円

nuroモバイルでは通話+データ通信のプランに関しては12ヶ月の最低利用期間が設定されています。最低利用期間内に解約すると解約金が発生します。解約金は以下の式で算出されます。

・(12ヶ月-利用開始月を0ヶ月とした利用月数)×1,000円(税抜)

例えば、3ヶ月目で解約する場合は(12-3) × 1,000円 = 9,000円の解約金がかかります。

▼nuroモバイルの解約金

1ヶ月目

11,000円

2ヶ月目

10,000円

3ヶ月目

9,000円

4ヶ月目

8,000円

5ヶ月目

7,000円

6ヶ月目

6,000円

7ヶ月目

5,000円

8ヶ月目

4,000円

9ヶ月目

3,000円

10ヶ月目

2,000円

11ヶ月目

1,000円

※利用開始月は0カ月目
そのため、違約金についてはジャストフィットSIMのほうが安いです。
例えば1ヶ月目(契約月の翌月)に解約するとジャストフィットSIMは8,000円、nuroモバイルは11,000円となり、ジャストフィットSIMのほうが3,000円安いです。
また、5ヶ月目以降はジャストフィットSIMの違約金が発生しなくなるので、当然ジャストフィットSIMのほうが安く解約できます。
なお、MNP転出手数料はどちらも3,000円なので、MNP転出をする場合の違約金もジャストフィットSIMのほうが安いという事になります。
したがって、nuroモバイルより最低利用期間が短く違約金も安いジャストフィットSIMのほうが解約の自由度が高いと言えますね。

比較まとめ

最後に、それぞれの比較の勝敗を独断と偏見で判定してみました。

  • 料金設定:条件が異なり、自分に合う方を選べばいいので引き分け
  • 対応機種:実質同じなので引き分け
  • 通話料:同じなので引き分け
  • かけ放題の値段:条件が異なり、自分に合う方を選べばいいので引き分け
  • 独自のサービス:データ前借りのあるnuroモバイルの辛勝
  • 通信速度制限:高速通信時の制限がないジャストフィットSIMの辛勝
  • 速度切り替えとバースト転送:通信制限時にバースト転送があるnuroモバイルの辛勝
  • 最低利用期間と解約時にかかる料金:ジャストフィットSIMの勝ち

比較8番勝負で2勝2敗4引き分け、互角の結果です。「独自のサービス」に関しては、どちらにも特徴があるため勝敗はつけられないのですが、「データ前借り」というサービスの面白さでnuroモバイルの辛勝としました。
この比較ではっきりと勝敗がつけられるのは最低利用期間と解約時にかかる料金だけ。ジャストフィットSIMの方が最低利用期間は短く、解約時にかかる料金も安いので解約の自由度は高いです。すぐ解約する可能性があるのであればジャストフィットSIMを選びましょう。

最後に、結局ジャストフィットSIMとnuroモバイルどちらを選んだらいいかですが、データ通信を月に平均2~3GBくらいまで使う方ならジャストフィットSIMがおすすめ、5GBまで使う方はnuroモバイルがおすすめです。それ以外の違いはあまりないので好き嫌いで選べばいいかなと思います。

5GB以上データ通信をする方はジャストフィットSIM一択ですが、かなり割高になりますので新たに端末を購入してドコモ回線かau回線のSIMを選びましょう。

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