申し込んだ後でもキャンセルは出来るのか?
楽天モバイルの申し込みが完了した後に音声プラン、データプラン契約などの通信契約をキャンセルすることができるのでしょうか。まず最初に答えを簡潔にお伝えします。楽天モバイルでは、申込完了後のキャンセルを一切受け付けていません。
ホームページにも、この旨が明記されています。たとえサービスを利用する場所がエリア外だとわかった場合でも、急にネットワーク環境変更が生じたとしてもキャンセルには応じてもらえません。
SIMフリースマートフォンをお持ちの場合SIMのみ購入の料金プランにすることがありますよね。その場合でも、わざと楽天モバイルの格安SIMードを受け取らなかったり、使わずにSIM返却をした場合でも、やはり同じです。
ではどの時点で、楽天モバイルの申し込みが完了したとみなされるのでしょうか。
キャンセル扱いと解約扱いの違い
前述したように、楽天モバイルでは申込後のキャンセルを不可としています。やむを得ない事情で申込後に利用を中止する必要が生じた場合は、契約変更ではなく通常の解約手続きをとらなければなりません。ただ、詳しくは後述しますが、何らかの理由で申し込みがキャンセル扱いになるケースもあります。
では、キャンセル扱いとなった場合と通常の解約とでは、何がどのように違うのでしょうか。答えを知るために、両者の特徴をチェックしてみましょう。
キャンセル扱いについて
申し込み後にキャンセルとなる事例としては、契約者本人確認書類などの提出書類の不備を原因として発生するケースがほとんどです。申込者側の都合によるキャンセルが認められるケースは、ほぼないと考えてください。
また、申し込みがキャンセル扱いとなった場合に何らかのペナルティが課せられることはありません。キャンセル料も設定されていないので、経済的な損失を負う心配も不要です。
解約扱いについて
通常、楽天モバイルの解約は、利用者の意思で行います。利用料金の未払いやSIMカードの不正な利用方法をしたなどの理由がなければ、楽天モバイル側から解約を求められることはありません。
楽天モバイルの解約を決めた場合、金銭的なペナルティが発生する可能性があります。通話SIMには12ヶ月の最低利用期間が定められており、期間内に解約すると違約金として9,800円の解約手数料が請求されるのです。
一方、データSIMや050データSIM契約の場合は、どのタイミングで解約を行っても手数料が発生しません。電話回線を使って通話料金も発生する通話SIM以外のプランであれば、比較的解約しやすいと考えてよいでしょう。
ただし、どのプランを選んだ場合も、初期費用である3,000円の契約事務手数料は必ず発生ます。これはドコモなどのキャリアでも同じくかかる手数料です。また、解約月の月額利用料は日割り計算されません。つまり、満額で請求されます。
一度楽天モバイルを申し込むと、無料では解約できないのでご注意ください。
申込み時にMNP転入を申請した場合
楽天モバイル申込み時にMNP転入を申請した場合、キャンセル扱いと解約扱いではとるべき対処法が大きく異なります。キャンセル扱いとなった場合は、APN設定変更をする前にスマホの乗り換えを行うか、旧回線の契約を続行するかを素早く決定しなければなりません。
というのも、MNP予約番号の有効期限が切れると、転出元での契約続行が確定してしまうからです。タイミングによっては更新月を逃してしまう場合もあるため、いち早く意思決定する必要があります。
他方、キャンセルではなく解約が必要となった場合は、楽天モバイルからMNP転出しなければなりません。そのまま解約だけを行ってしまうと、旧回線から引き継いだ電話番号が消滅してしまうので要注意です。
楽天モバイルからのMNP転出は、以下の手順で行えます。万が一の場合に備えて、メモしておいてください。
楽天モバイルからのMNP転出方法
- スマホまたはパソコンで、楽天モバイルの会員サポート(マイページ)にアクセス
- 「メンバーズステーション」をクリック
- 「ユーザーID」と「パスワード」を入力してログイン
- 「登録情報・設定変更」の項目にある「MNP予約番号発行・確認」を選択
- 続く画面で「MNP転出予約番号の発行をする」を選択
- 確認画面で「お申し込み」を選択
以上の手順を実践しても、その場ではMNP予約番号の発行は行われません。MNPの申し込みを行ってから数日後に、再度メンバーズステーションにログインして番号の発行を確認してください。通常は、申し込みから3日でMNP予約番号が発行されます。
MNP予約番号を取得したら、SIMカードを指定の住所に返却してください。後は新しいスマホをMNPで契約すれば、転出手続きは完了です。なお、MNP転出を行うと、3,000円の事務手数料が発生します。
新規で申込をした場合
MNPを用いずに楽天モバイルを申し込んだ場合、キャンセル扱いとなるか解約扱いとなるかでMNPの場合ほど大きな違いはありません。いずれの場合にせよ、ほかに契約したい回線事業者があるなら、そちらで新規申し込みを行ってください。
ただ、前述したように、解約扱いになると解約手数料が発生する場合があります。少なくとも3,000円の契約事務手数料は、必ず支払わなければなりません。
また、SIMカードとスマホ本体をセットで購入した場合は、利用端末代の支払いも発生します。申込者の都合でスマホを返品することはできないので、ご注意ください。なお、これら解約にともなう金銭的なペナルティは、MNPの有無に関わらず生じます。
キャンセル扱いとなった場合は、金銭的なペナルティが発生しません。契約そのものが行われていないので、契約事務手数料や解約手数料を支払わずに済みます。キャンセル扱いと解約扱いの最も大きな違いは、金銭的な負担の有無押すハムといってよいでしょう。
キャンセルができる場合、その手順とタイムリミット
前節でご紹介したように、楽天モバイルは申込後のキャンセルを不可としています。とはいえ、申し込み完了後にキャンセルする方法が、全くないわけではありません。かなり強引な方法ですが、手順をチェックしてみましょう。
申し込み完了後にキャンセルする方法
- 申込み完了後に「本人確認書類提出のお願い」と題したメールが届く
- 本人確認書類を提出せずに無視する
- 書類提出を催促するメールが届くが無視する
- 申し込みがキャンセル扱いになる
本人確認書類を提出せずに放置すると、楽天モバイルの判断でキャンセル扱いとなる場合があります。つまり悪い言い方ですが、「ばっくれる」ことで申し込みをキャンセルできるというわけです。
なお、当然のことですが、このキャンセル方法を利用できるのは本人確認書類を提出する前の時点までです。本人確認書類が受理された後にキャンセルすることは、不可能と考えてください。
また、上記キャンセル方法はかなりイレギュラーな手段なので、おすすめはできません。大人として無責任な行動ですし、楽天モバイル側に「不審な申込者」として名前を記録される可能性もあります。
どうしてもキャンセルが必要になった場合は、上記のキャンセル手法はとらず、楽天モバイルのカスタマーセンターに届け出てください。通常の解約手続きを求められた場合は、素直に応じるようにしましょう。自ら解約を申し込む場合は、以下の手順を実践してください。
解約の申し込み手順
- 楽天モバイルのカスタマーセンターに電話をかける
- 音声ガイダンスが流れるので、「0」「2」「6」「1」の順にプッシュ
- オペレーターにつながるので解約を申し出る
- 本人確認と請求額の確認が行われる
- SIMカードの返却先が指定される
- 解約の申込みが完了したら、期日までにSIMカード返却先に郵送で返品する
- 2015年10月6日以降にWebでお申し込みの方の返却先
- 2015年10月6日以降に店舗でお申し込みの方の返却先
- 2015年10月5日以前にお申し込みの方の返却先
〒107-0052 東京都港区赤坂4-2-19 赤坂SHASTA・EAST 5F
楽天モバイルSIM返却係
楽天モバイルカスタマーセンターにお問い合わせください。
〒338-0824 埼玉県さいたま市桜区上大久保303-1
物流センターSIM返却係
解約申込先の受付電話番号は、契約しているSIMの申し込み種別によって以下のように変わります。
- 音声通話SIM・・・0800-600-0000
- データSIM・・・0800-600-0666
電話をかけてからオペレーターに繋がるまでに、15分程度を要する場合があります。解約の申し込みは、時間に余裕があるときに行ってください。オペレーターから解約を引き留められることは稀ですが、解約理由は問われるので明確に答えられるようにしておきましょう。
格安SIMカード返却時の送料は、利用者負担となります。返送方法は自分で選べますが、料金着払いでは受け付けてもらえないのでご注意ください。
なお、解約日がその月の16日を超える場合は、翌月が解約月となってしまいます。1ヶ月分余計に月額料金がかかってしまうので、できれば解約は15日までに行ってください。
MNP転出を行う場合は、新しい回線にMNP転入した日が楽天モバイルの解約日となります。通常の解約よりも手続き完了に時間がかかるので、十分注意しましょう。
楽天モバイルからキャンセルされるケースとその対処方法
先にも触れたように、何らかの理由で楽天モバイル側が申し込みをキャンセル扱いにする場合があります。提出書類の不備が原因でキャンセル扱いになるケースが多いことも、先に述べたとおりです。
提出書類に不備があるとみなされるケースで最も多いのは、申し込みフォームと本人確認書類の内容不一致です。申し込みフォームに入力した住所と、本人確認書類の住所が一致しない場合は、確実に書類不備とみなされます。
たとえば下宿先に戸籍上の住所を移していない場合は、こうした書類不備が発生しやすいので要注意です。
このほか、MNP転入を申し出た電話番号が家族名義のものである場合も、本人確認書類や申し込みフォームとの内容不一致が発生してしまいます。たとえば、配偶者の名義で取得した電話番号を使ってMNP転入を申込んだ場合に、本人確認書類の名義との不一致が生じてしまうのです。
とはいっても、通常は書類に不備があったからといって、いきなりキャンセル扱いになることはありません。まず不備の訂正を依頼するメールが届き、それでも訂正が行われなかった場合にキャンセル扱いとなります。
ただ、実際に楽天モバイルに申し込んだ方の声を聞くと、何の告知もなくキャンセル扱いとして処理されるケースも少なくないようです。「本人確認書類提出後、2週間ほど連絡が来なかったので楽天に問い合わせたところ、キャンセル扱いになっていた」といった事例もあります。
こうしたケースはごく少数ですが、何件か発生していることも事実です。本人確認書類を提出したのにSIMカードが送られてこない場合は、楽天モバイルのカスタマーセンターに問い合わせを行ってみてください。もしキャンセル扱いになっていたら、面倒ですが再度申し込み手続きを行いましょう。
このほか、支払いに使うクレジットカードが利用できない状態になっていた場合も、申し込みがキャンセル扱いになる可能性があります。この場合は一度カード会社に問い合わせを行って、クレジットカードが利用できない理由を確認してください。
何らかの理由でカードがストップしていた場合は、別の支払方法を選ばなければなりません。
ちなみに、楽天モバイルの支払いに使えるクレジットカードは、「ご本人名義のクレジットカード」に限られます。ご家族名義のカードは、支払に利用できないのでご注意ください。
まとめ
本文で述べたように、楽天モバイルは申込み完了後のキャンセルに対応していません。本人確認書類提出前にキャンセルする方法はありますが、あくまでイレギュラーなものであり、実践しないほうが賢明です。
楽天モバイルを申し込む際は、キャンセルの必要が生じないように十分注意しましょう。キャンペーンなどで半額セールなどがありますが、そこにばかりとらわれずほかに気になる格安スマホがある場合は、サービス内容をよく比較してから申し込みを行ってください。