2018年9月に発表される新型iPhoneですが、DSDV対応の「デュアルSIM版」iPhoneが登場するということで話題になっています。このデュアルSIM版iPhoneを利用すれば超格安で通話し放題+データ大容量な快適プランを格安SIM2枚で運用することができるようになり、これまで大手キャリアを使わざるを得なかった「通話&ネットし放題」や「ヘビーユーザー」にも訴求するような使い勝手を大手の半額で使うことができるプランを作ってみました。
この記事の目次
iPhone9にはデュアルSIM(DSDV)版が登場する
2018年現在で各種メディアで報じられているところによると、iPhone9 もしくは iPhoneXIとなる新型iPhoneにはデュアルSIM版が登場する見込みだということです。
一部のメディアではこれは中国限定版となるのではないかという憶測も出ています。
なぜ中国限定となりそうなのかというと、香港や台湾のユーザーは中国本土にいくたびにSIMを差し替える必要があるためで、デュアルSIMにしておけば両方のSIMを刺しておくことでスムーズに往復できるようになるという強いニーズがあるからだということです。
こうしたデュアルSIMは、iPhone以外のSIMフリーなAndoridではごくごく当たり前についている機能だったのですが、キャリア販売が主であるiPhoneではこれまでデュアルSIM対応モデルは発売されていませんでした。
それでも、どうしてもデュアルSIM化したいという人には、特殊なカバーを使うことでデュアルSIM化するという裏技も有りましたが、この場合は「同時に2つのSIMを使うことができない」という弱点が会ったため、単にSIMを差し替える手間が減るだけで実質的な使い勝手は変わりませんでした。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07CWDS677/ref=asc_df_B07CWDS6772470599/
これまでの格安SIMの弱点は「通話放題」+「高速データ使い放題」の組み合わせがなかったこと
デュアルSIMのiPhoneになることのメリットとして「海外旅行をする際に日本のSIMと海外旅行先のSIMを同時に挿すことができる」といったメリットが喧伝されていますが、海に囲まれている島国である日本では大きなポイントにはならないといえます。しかし、本当の強みは、デュアルSIMにすることで「通信料金をさげることができる人が増える」ということだと当サイトでは考えています。
これまでの格安SIMの弱点は、お昼や通勤時のような混雑時のデータ通信が遅くなってしまうことと、通話し放題を組み合わせるととたんに選択肢がなくなってしまうことでした。そのため、通話定額オプション+月に20GB以上の大容量の通信をしようとすると、どうしても大手の「無制限のかけ放題プラン」と「大容量プラン」を組み合わせる必要がありました。
そのため、一回の通話が5分や10分を超える長電話をすることが多いヘビーユーザーは、格安SIMにするとかえって高くなることが多かったのも事実です。
auフラットプラン(カケホ)と比較してみる
例えば、auの端末代分離プラン(毎月割などの端末購入サポートがつかないプラン)を見てみましょう。ちなみに、この料金プランを選択した場合、端末代の実質割引はつかないため、別途端末代を自己負担する必要があるプランだということです。
auの通話無制限プランであるカケホと、20GBのフラットプランを組み合わせてみます。最安の条件では5,500円で使うことができますが、注意する点はauひかりなどの固定回線のセット割となる「スマートバリュー」と、初年度限定の「スマホ応援割」による割引後の価格だということです。
- スマホのみの契約でau系の固定回線がない場合・・・初年度6,500円、2年度以降7,500円
- au系の固定回線とのセットで使う場合・・・初年度5,500円、2年度以降6,500円
auの固定回線を契約していない人も多いと思うので、この記事では、スマホのみの契約と仮定して執筆していきます。
昼も快適に使いたいヘビーユーザーなら「楽天モバイル+UQモバイル」
楽天モバイルは10分までの通話し放題プランがついています。一方でUQモバイルの「ぴったりプラン」を使うことで合計60分までの長電話がOKになります。それぞれのプランを組み合わせると以下のようになります。
楽天モバイル(スーパーホーダイ) | UQモバイル(ぴったりプラン) | 楽天モバイル+UQモバイル(Sプラン) | 楽天モバイル+UQモバイル(Mプラン) | |
音声通話 | 10分までの通話し放題 | 60分までの無料通話 120分までの無料通話(Mプラン) |
10分迄の通話し放題 |
10分迄の通話し放題 +120分までの無料通話 |
データ通信 | 2GB |
2GB(Sプラン) |
4GB |
8GB |
低速データ通信 | 1Mbps (12-13時/18-19時 300kbps) |
300kbps | 1Mbps(12-13時/18-19時 300kbps) | 1Mbps(12-13時/18-19時 300kbps) |
料金(1年目) |
1,480円 |
1,980円(Sプラン) |
3,480円 |
4,480円 |
料金(2年目以降) | 2,480円 |
2,980円(Sプラン) |
5,480円 |
6,480円 |
使い方のイメージとしては
- 普段は楽天モバイルのスーパーホーダイの低速モード(1Mbps)を使いつつ、低速モードが遅くなる時間帯だけUQモバイルのデータ通信で補う
- 普段の通話は楽天モバイルの10分通話定額がつかえる「楽天でんわ」でかけつつ、長電話になりそうな予感がするときはUQモバイルの電話を使う
- 楽天モバイルは「端末セール」実施時期に契約、UQモバイルは「マンスリー割」で実質価格0円のスマホとセットで契約。それぞれ手に入れた機種はメルカリなどで売却。
という使い方となります。こうした使い方をすることで、初年度の利用料金が6,500円→3,480円に値下げすることができます。また、家族契約をした場合であれば、UQモバイルがあと500円さげることができるのも強みとなります。
このプランの場合は、2年目になった場合に高くなるのが難点ですが、楽天が度々実施している「端末セール」とUQモバイルの端末セット割引を組み合わせることで、スマートフォン2台分得することができるため、その端末をヤフオクやメルカリなどで売却したお金を蓄えておくことで2年目以降の値上がり分以上の得をすることができます。
電話も通信もがっつりのヘビーユーザーなら「ワイモバイル+U-mobile MAX」
楽天モバイルは10分までの通話し放題プランがついています。一方でUQモバイルの「ぴったりプラン」を使うことで合計60分までの長電話がOKになります。それぞれのプランを組み合わせると以下のようになります。
ワイモバイル(Sプラン+スーパーだれとでも定額) | U-mobile MAX(データ通信) | ワイモバイル+U-mobile | |
音声通話 | 無制限通話し放題 | なし | 無制限通話し放題 |
データ通信 | 3GB |
25GB |
25GB |
低速データ通信 | 128kbps | 128kbps | 128kbps |
料金(1年目) |
2,980円 | 2,380円 |
5,360円 |
料金(2年目以降) | 3,980円 | 2,380円 |
6,360円 |
使い方のイメージとしては以下のようになります。
- 普段はU-mobile MAXの25GBを使って通信しつつ、混雑時には快適に使えるワイモバイルのデータ通信に切り替える
- 通話はワイモバイル「スーパーだれとでも定額」で常にかけ放題
- ワイモバイルは「バリュー割」などで実質価格0円のスマホとセットで契約。手に入れた機種はメルカリなどで売却。
こうした使い方をすると、初年度の利用料金が6,500円→5,380円に下げることができます。また、家族契約をした場合であれば、ワイモバイルをあと500円さげることもできます。
この方法のメリットは通話時に特別なアプリを使ったり毎回切り替えることなく、iPhoneの標準の電話アプリでかけるだけで常に通話定額となっているということです。また、ワイモバイルもUQモバイルと同様に端末の実質割引があるので、ワイモバイル購入時にスマートフォンを格安で購入して、それをヤフオクやメルカリなどで売却してしまえば2年目以降の値上がり分を吸収することができます。
デュアルSIM iPhoneになると格安SIMの組み合わせ方が豊富に!
ここでは、できる限り比較対象となるauのプランに近づくようなケースを想定してみましたが、もっと大容量を使いたいという場合には、別途WiFiルーターを契約してそのSIMをiPhoneに差し替えて使うことで通話定額+データ100GBといった組み合わせ技も可能になります。(UQ WiMAXのSIMはIMEI制限といった制約がありSIMフリー端末に挿しても使うことができないので、FUJI WifiなどのSIMを契約するのがおすすめです)
なぜ組み合わせがお得になるのかというと、現在音声SIMとしてしのぎを削っている3社である 楽天モバイル 、UQモバイル、Y!mobileの三社のSプランとMプランが競争によってかなり安くなっているという現状があるからです。その一方でデータ通信を大量に行うヘビーユーザー向けのプランであるLプランは相対的に高いと言わざるを得ない現状があります。
そうした際に、データ通信のみに特化したSIMを組み合わせると、より快適で低廉な契約ができるというメリットを享受することができるのです。加えて、サブブランドと言われるUQモバイルやY!mobileは、混雑時である通勤ラッシュ時間帯やお昼時でも速度が落ちないため、格安SIM(MVNO)の一般的な弱点である「混雑時に遅い」という弱点をもカバーすることができるのです。
課題はデュアルSIM iPhoneの入手方法か
一番の問題は、このデュアルSIM版のiPhoneが日本で登場するかどうかだという点です。おそらくですが、日本のドコモ、au、ソフトバンクから発売はされないけれど、Apple公式サイトからは発売されるのではないでしょうか。また、既存のキャリアとの対決姿勢を示している楽天モバイルは海外版を独自のルートで輸入してきて日本で販売を開始するものと思われます。
他にも海外旅行にいったついでに購入する、個人輸入代行業者を使って購入する、ヤフオクやメルカリに出品されるものを購入する(プレミアがついて高くなりがちなのでおすすめはできません)などなど入手経路はいろいろ考えられますが、デュアルSIM iPhoneを手にする機会があったら格安SIM2枚刺しを是非検討してみてください。