2018年2月15日から、旅行代理店のH.I.S.(エイチ・アイ・エス)と日本通信がタッグを組んだ新しいMVNO「HISモバイル」がサービスを開始しました。
激しい競争でMVNOの淘汰が進む中でのサービス開始、経営は大丈夫?今さら顧客を獲得できるの?と心配になりますが料金プランを見てみるとかなり攻めた内容でメリット大!乗り換えを検討する余地十分にありです。
まだサービス提供開始直後ということもありHISモバイルについての口コミや評判はまだネット上にもほとんどありませんが、この記事では他社との比較で分かるHISモバイルの2つのメリット、「業界最安値の料金プラン」と「海外SIMも1日500円~利用可能」についてご紹介します!
この記事の目次
メリット1:業界最安値の料金プラン
HISモバイルの料金プランは、誇張なしで業界最安値です。これまで格安SIM界の月額料金最安値はイオンモバイルとDMMモバイルが争ってきましたが、ここ最近は下げ止まっています。
さすがに各社値下げも限界か…と思っていましたが、HISモバイルの「きままベストチョイスプラン」と「かけ放題プラン」の月額料金はイオンモバイルとDMMモバイルの月額料金をはるかに下回っています!以下、HISモバイルので選択できる4つの料金プランとそれぞれの特徴をご紹介します。
きままベストチョイスプラン
きままベストチョイスプランは音声通話とデータ通信が利用できるプランで、好みで5分かけ放題、留守番電話、割り込み通話などオプションをつけることが可能です。
特徴はなんと言ってもMVNO業界最安の料金。きままベストチョイスプランの料金がどれだけ安いか分かるように、今まで業界最安を争ってきた2社、イオンモバイルとDMMモバイルの料金と比較してみました。
▼きままベストチョイスプランの月額料金を比較
|
ドコモ回線 |
SoftBank回線 |
DMMモバイル |
イオンモバイル |
500MB |
945円 |
1,200円 |
ー |
1,130円 |
2GB |
1,300円 |
1,700円 |
1,380円 |
1,380円 |
6GB |
1,900円 |
2,400円 |
ー |
1,980円 |
10GB |
2,800円 |
3,600円 |
2,890円 |
ー |
20GB |
4,500円 |
5,500円 |
4,680円 |
4,680円 |
50GB |
8,000円 |
ー |
ー |
10,800円 |
HISモバイルのドコモ回線プランでは、全プランでDMMモバイルとイオンモバイルの月額料金を下回っています!
電話かけ放題プラン
電話かけ放題プランは音声通話とデータ通信に5分かけ放題がついたプランです。電話かけ放題プランの料金を、DMMモバイルとイオンモバイルで通常のプランにかけ放題オプションをつけた場合の料金と比較してみました。
▼電話かけ放題プランの月額料金を比較
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ドコモ回線 |
SoftBank回線 |
DMMモバイル |
イオンモバイル |
500MB |
1,550円 |
1,800円 |
ー |
1,980円 |
2GB |
1,950円 |
2,350円 |
2,230円 |
2,230円 |
6GB |
2,550円 |
2,950円 |
ー |
2,830円 |
10GB |
3,450円 |
4,250円 |
3,740円 |
ー |
20GB |
5,150円 |
5,950円 |
5,530円 |
5,530円 |
50GB |
8,600円 |
ー |
ー |
11,650円 |
※DMMモバイル、イオンモバイルのかけ放題オプションは10分かけ放題
HISモバイルの電話かけ放題プランの月額料金は、きままベストチョイスプランに通話5分定額オプションをつけるよりもさらに安い料金設定になっているため、もちろんこちらも全プラン業界最安値です。(ドコモ回線の場合)
ただし5分かけ放題はオプションではないので外すことができません。開通日から4カ月以内に解約した場合解約金が8000円かかるので、かけ放題が必要かどうかわからないけどとりあえずつけておきたいという人は気ままベストチョイスプランを契約して通話5分定額オプション(月額700円)をつけた方がいいかもしれません。かけ放題を長い期間使う予定の人にはこちらの「かけ放題プラン」がおすすめです。
ネットピタットプラン
▼ネットピタットプランの料金プランは以下の通りです
|
ドコモ回線 |
SoftBank回線 |
JUSTFIT SIM(参考) |
1GBまで |
990円 |
1,090円 |
990円 |
10GBまで |
1GBごとに500円 |
||
11~15GBまで |
1GBごとに350円 |
ネットピタットプランは音声通話とデータ通信が利用できるプランです。HISモバイルのMVNE(回線提供元)である日本通信のb-mobileSが提供している「ジャストフィットSIM」プランと全く同じ内容になっています。
使った分だけの支払いなので、毎月使うデータ通信量が一定ではない人におすすめです。ただしソフトバンク回線を使いたい人は、「ジャストフィットSIM」の方が安いのでそちらを契約することをおすすめします。
データ専用ネットピタットプラン
▼データ専用ネットピタットプランの料金プランは以下の通りです
ドコモ回線 | SoftBank回線 | 190PadSIM(参考) | |
100MBまで | 190円 | 290円 | 190円 |
1GBまで | 540円 | 640円 | 540円 |
10GBまで | 1GBごとに350円 |
データ専用ネットピタットプランはデータ通信のみ利用できるiPad専用プランで、内容はMVNEである日本通信のb-mobileSが提供している「190PadSIM」プランと全く同じになっています。
ドコモ回線なら100MBで190円なので、外出先ではたまにしかiPadを使わないけど、一応SIMを入れてどこでもネットが使えるようにしておきたいという場合に便利です。ただしソフトバンク回線を使いたい人は、「190PadSIM」の方が安いのでそちらを契約することをおすすめします。
HISモバイルの主な料金一覧
HISモバイルの主な料金は以下の通りです。
契約事務手数料(初期費用) |
3,000円 |
通話料 |
20円/30秒 |
通話5分定額(5分かけ放題)オプション |
月額700円 |
留守番電話オプション |
月額350円 |
通話料は他社と同じ20円/30秒ですが、H.I.S.電話アプリの利用で半額の10円/30秒にできます。
また通話5分定額オプションは月額700円で利用できますが、ドコモ回線の場合は1日当たり50回まで(つまり30日間であれば最大1500回まで)の制限があります。ソフトバンク回線の場合は通話の回数に制限はありません。
きままベストチョイスプランに5分定額オプションをつけるよりも電話かけ放題プランを契約したほうが安いので、かけ放題は必要ない・またはたまにしか必要ないという人以外は電話かけ放題プランがおすすめです。
利用できる端末は?
HISモバイルでは、2018年2月15日現在端末セットは提供しておらずSIMだけを取り扱っています。そこでHISモバイルを契約する場合は、自分で用意した端末にHISモバイルのSIMを挿して利用する必要があります。
ドコモ回線のSIMを利用する場合はドコモ版のiOS端末やAndroid端末、またSIMフリー版のiPhone端末やAndroid端末など多くの機種が利用できますが、ソフトバンク回線のSIMの場合はソフトバンク版のiPhone、またはSIMフリー版のiPhoneしか利用できません。
詳しくはHISモバイル公式サイトの動作確認端末一覧ページhttps://www.his-j.com/mobile/devices/devices.htmlをご確認ください。
ドコモ回線のSIMの方が対応機種が圧倒的に多く、月額料金も安いのでSIMロックの解除できないiPhone6以前のiPhoneを利用したい方以外はドコモ回線を選ぶことをおすすめします。
最低利用期間と解約金は?
HISモバイルでは音声付きSIMを契約する場合のみ、5か月間の最低利用期間があります。開通日から4カ月以内に解約した場合は、解約金8,000円が必要です。
多くのMVNOは音声SIMの場合12カ月の最低利用期間と9,800円程度の違約金を設定していることを考えると、HISモバイルの最低利用期間は短めで解約の自由度が高いので、一度契約したらなかなかやめられない…なんてことも考える必要なく、気軽に契約ができますね。
メリット2:海外でもSIMそのままで1日500円~利用可能に
HISモバイルのもう一つの売りは、2018年5月1日から提供される予定の70か国をカバーする海外用プリペイドSIMです。一日500円で200MB利用できるようになる予定ですが、これは他社MVNOが提供する海外SIMの料金と比較しても破格の安さです。マイネオ、楽天モバイルが提供する海外SIMと料金を比較してみました。
▼MVNO各社が提供する海外SIMの料金比較
マイネオ海外SIM (データパックチャージ) |
1,480円/100MB |
楽天モバイル海外SIM (アジアパック) |
2,310円/200MB |
HISモバイル |
500円/200MB |
HISモバイルの海外SIMの料金の圧倒的な安さが分かりますね。
さらに2018年中に、SIMカードを入れ替えることなく海外渡航先でもそのままスマホが使えるようになるサービスが提供予定となっています。(※5月1日の海外SIM提供開始当初は海外専用SIMカードへの入れ替えが必要)
専用のアプリでSIMの情報を書き換えることにより現地の通信事業者の回線を利用して通信ができるようになるということで、現在急速に導入が進んでいるeSIMの技術を利用したサービスになることが予想されます。
海外旅行時に海外用プリペイドSIMを用意して現地でSIMを挿し代えたり、海外用WiFiルーターを契約したり、現地SIMを購入したりすることなく、日本で使っているスマホをそのまま使えるようになったらとても便利ですよね。
HISモバイルが提供予定の海外旅行用SIMに関しては詳しい情報が分かり次第また記事を更新したいと思います。
まとめ
HISモバイルの公式サイトにある「業界最安値に挑戦」という表示を最初に見た時は、“そうは言っても格安SIMの値下げ競争はもう限界でしょ?これ以上は安くならないんじゃないの?”と思っていました。でもHISの料金プランを見てみると、たしかに国内向けプランも海外向けプランも圧倒的に業界最安値です。
またMVNOの弱点の一つは店舗数が少なく説明やアフターサービスが受けにくいところですが、HISは国内に296の店舗を持っているので今後店舗でのサービスも期待できそう。HISモバイルおすすめです!