UQモバイルへの乗り換えを検討する際、自分が今使っている端末にUQモバイルのSIMを挿して使えるか、また自分の好きなSIMフリースマホを購入して、UQモバイルのSIMを挿して使えるか、という点が気になりますよね。
この記事では、UQモバイルの対応機種について分かりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
UQモバイルの対応機種が少ないのはなぜ?
UQモバイルはau回線を利用したMVNOのため、実のところ対応機種はあまり多くありません。なぜau回線を利用すると対応する機種が少なくなるのでしょうか?
それは、auの採用している通信方式が特殊だからです。
従来、ドコモ、au、ソフトバンクとも、音声通話は3G(第3世代の通信規格)、データ通信はLTE(第4世代の通信規格、4Gとも呼ばれる)で通信を行っています。そのため携帯電話の端末も、この通信方式に合わせて音声通話は3G、データ通信はLTEで行うように設計されています。
※ この通信方式に対応している端末のことを、”VoLTE非対応端末”と呼びます
ここで問題になるのは、音声通話に用いられている3Gには2つの規格がある、ということです。
3Gの規格 |
|
---|---|
ドコモ、ソフトバンク |
W-CDMA |
au |
CDMA2000 |
ドコモとソフトバンクの3Gは、世界的に普及しているW-CDMA方式ですが、auの3Gには、特殊なCDMA2000方式が採用されています。そのため、au回線を利用しているUQモバイルでは、基本的に、auの通信方式に対応している機種しか使うことができません。それでUQモバイルの対応機種はあまり多くないんですね。
UQモバイルでVoLTE非対応端末は使える?
上記の理由により、通話にW-CDMA方式を採用している、ドコモとソフトバンクのVoLTE非対応端末の場合、たとえSIMロックを解除しても、au回線を利用しているUQモバイルでは使うことができない、ということが起きてしまいます。(その逆も同じです)
それで、今お持ちのスマホがauのVoLTE非対応端末の場合は、UQモバイルのSIMを挿してそのまま使うことができますが、ドコモ、ソフトバンクのVoLTE非対応端末の場合は、SIMロックを解除しても、UQモバイルで使うことはできません。
- auのVoLTE非対応端末
UQモバイルのSIMを挿してそのまま使うことができます。 - ドコモ、ソフトバンクのVoLTE非対応端末
SIMロックを解除しても、UQモバイルで使うことはできません。
ただし、最近では通信も通話もLTEで行う、「VoLTE」という通信方式が一般的になりつつあり、VoLTEに対応しているVoLTE対応端末が増えてきています。お持ちの端末がVoLTE対応端末の場合、VoLTE非対応端末の場合とは事情が異なりますのでご注意ください。
UQモバイルでVoLTE対応端末は使える?
auのVoLTE対応端末であれば、SIMロックの解除を行えばUQモバイルのSIMを挿してそのまま使用することが可能です。
しかし、ドコモ、ソフトバンクのVoLTE対応端末の場合は、SIMロックを解除してもauVoLTEとの互換性がないため、もしくは端末がau回線の周波数に対応していないため、機種にもよりますが基本的にUQモバイルで使うことはできません。
※ただし、ドコモとソフトバンクでもIphone6s 、Iphone6s Plus、iPhoneSEの3機種はauVoLTEの形式に対応しているため、SIMロック解除の手続きをすればUQモバイルでも利用することができます。
そもそもVoLTEとは?
VoLTEとは、「Voice Over LTE」を略した言葉で、簡単に言うと、LTE通信上で音声通話を行うための仕組みのことです。
これまで利用されてきた音声通話サービスは、回線交換方式(回線を占有して行う通信の交換方式)というもので、確実な通話品質を確保できる一方で、回線の利用効率が悪いというデメリットがありました。
LTEはすべてのデータ通信をパケット網通信で行っており、音声通話のための回線交換網を持っていません。そのため通話の際は、3G回線に自動的に切り換えられていました。しかし、VoLTEでは通話の際に3G 回線への切り替えをせずに、LTE回線を用いて通話をすることが可能になりました。
従来のauの3G回線を用いた通話では、声がこもったように聞こえたり、遅延がでたりするという声もありましたが、VoLTEでは3G回線より周波数を効率的に利用し、電波リソースを有効的に使用できるため、環境音や声がクリアになり高品質な通話ができます。
現在発売されているVoLTE対応端末の種類は多くはないものの、各キャリアとも3G回線からLTE回線への完全移行を近年中に行うことを発表しており、これから発売されるスマホはすべて、VoLTEに対応することが決定しています。
VoLTE対応端末のメリット
VoLTEの対応端末のメリットは何があるでしょうか?VoLTE対応端末を使ってVoLTEを利用するメリットには以下のものがあります。
- 高品質な通話が可能
- 通話をしながらネットができる
- シンクコールが利用可能
- 呼び出し音が早い(発信からすぐつながる)
前述していますが、auの3G回線を用いての通話は、どうしても音がこもってしまったり、音声が遅れて聞こえてきたりという事が起こりがちでした。しかしVoLTEの技術により、音声がクリアでかつ遅延もおこりにくく、高音質での会話が可能になりました。
普段通話をよくする人はもちろん、ビジネスシーンでスマホでの音声通話を利用する人にとっても、聞き取りやすくスムーズに音声通話ができることは、大きなメリットですね。
また今までは通話中にネットの利用が出来ませんでしたが、VoLTEでは通話とネットを同時にできるようになりました。VoLTE対応端末同士であればシンクコールと呼ばれる機能により、通話しながら自分のスマホ画面を相手と共有することができます。
通話しながら地図の位置情報やweb サイトを確認する、カメラの画像や動画などを一緒に見て楽しむなど、様々なシーンで活用できそうです。
VoLTEの対応端末のデメリット
とても便利なVoLTE ですが、VoLTE 対応端末のデメリットは何でしょうか?VoLTE 対応端末のデメリットは以下の通りです。
- 相手側もVoLTEの対応端末、同じau回線を使用していないと高品質な通話やシンクコールは利用できない
- 3G回線を使用することができない
音質が向上し、会話の遅延も改善されたり、お互いの画面を共有できたるシンクコール機能が使えたりと魅力的なVoLTEですが、これらのメリットが得られるのは自分も相手もVoLTE端末を使用しており、かつ同じキャリアの回線を使用していることが条件になります。
UQモバイルはau回線を使用しているMVNOなので、相手もau回線を利用していて、お互いがVoLTE対応端末を使用して通話をしている状態でなければ、従来の3G回線の音質相当での通話品質になります。シンクコール機能も使えません。
自分だけがVoLTE対応端末を利用している場合は、自分の側のみ、通話しながら地図アプリで地図をみたり、動画を楽しんだり、インターネットを利用したりすることができます。これだけでも、今までと比べると大きな進歩ですね。
また、VoLTEはLTE回線のみを使用するため、VoLTE対応端末では3G回線を使用することが出来ません。auの公式HPには、VoLTEの人口カバー率99%という記載がありますが、ネット上の情報によると、3G回線を使用していた時は通話が出来たのに、LTE回線では圏外になって通話が出来ない場所もあるということです。
LTE回線のエリアの普及はかなり進んでいるものの、郊外などでは、3G回線ほどの普及が進んでいない場合もあるようですので、UQモバイルでVoLTE対応端末の利用を検討する場合は、あらかじめauの公式HPで、自分が住むエリアにLTE回線の電波があるのか確認しておきましょう。
UQモバイルで選べる3つのSIM、選び方は?
UQモバイルには、
- VoLTE用マルチSIM
- LTE用MicroSIM/nanoSIM
- iPhone用SIM
の3種類のSIMががあります。
VoLTE対応端末であれば、VoLTE用マルチSIMを、iPhoneであればiPhone用SIMを、それ以外の端末の場合はMicroSIM/nanoSIMを選んでください。
端末に応じたSIMを挿さないと電波が入らず圏外になり、使用することはできません。例えば、VoLTE非対応端末に、VoLTE用マルチSIMを挿入しても電波を掴むことはありません。また、VoLTE対応端末にLTE用MicroSIM/nanoSIMを挿入しても、やはり圏外になります。
公式サイトに「動作確認端末一覧」がありますので、そちらでメーカー名や機種名で検索すれば、自分のスマホ端末の対応するSIMが判明します。事前に調べておきましょう。
auのVoLTE対応端末でUQのVoLTE用SIMを使うときの注意点
前述していますが、auのVoLTE対応端末で、UQモバイルのSIMを利用するためには、SIMロックの解除が必要です。同じauの回線を使用しているため、SIMロックの解除は必要ないのではないかと思ってしまいますが、auでSIMロックを解除してもらう必要があります。注意してください。
また、auで契約してから6か月以上経過していなければ、端末のSIMロック解除ができませんので、こちらも留意しておきましょう。
ただしauのVoLTE非対応端末であれば、SIMロックの解除は不要です。SIMを挿し変えるだけで、そのまま使用することができます。
SIMロック解除の方法
SIMロック解除の方法は契約していたキャリアによって異なります。以下の表にまとめましたので参考にして下さい。
SIMロック解除手続きにかかる手数料 |
|||
---|---|---|---|
契約しているキャリア |
ネット手続き |
電話手続き |
店頭手続き |
DoCoMo |
無料
公式サイト |
3000円(税抜き)
ドコモケータイから: 151
一般電話から: 0120-800-000
受付時間: 9:00~20:00 |
3000円(税抜き) |
Softbank |
無料
公式サイト |
なし |
3000円(税抜き) |
au |
無料
公式サイト |
なし |
3000円(税抜き) |
各キャリアともに、ネットでの手続きは無料ですが、キャリアショップ店頭や電話(DoCoMoのみ)で手続きした場合は手数料としてSIMロック解除手数料3,000円(税抜)がかかります。
UQモバイルでSIMフリー端末を利用したい場合
SIMフリーの端末を自分で購入してUQモバイルの端末に挿して使用する場合は、UQモバイルの動作確認済端末の一覧に、自分が購入を検討しているSIMフリー端末が載っているか確認して下さい。SIMフリー端末の種類により、対応している周波数(バンド)が異なります。
もしUQモバイルが使用しているauの回線の周波数に、端末が対応していない場合は、通信や通話が出来ません。端末のスペック表をみて自分で確認するのもひとつですが、動作確認端末一覧で調べた方が確実です。
UQモバイルを利用する場合は端末セット契約がおすすめ
この記事でご紹介したように、自分の持っている機種にUQモバイルのSIMを挿して使いたい場合は、いくつか確認や手続きが必要になります。
SIMロック解除の手続きをしたり、自分の使いたい端末がUQモバイルでも使えるかどうか確認したりするのが面倒な場合、また少しでも不安がある場合は、UQモバイルのSIMと端末をセットで購入することをオススメします。
UQモバイルでセット販売している端末は、もちろんすべてUQモバイルのSIMに対応しており、SIMロック解除の手続きも必要ありません。届いたらすぐ利用することができます。
また、UQモバイルで端末をセットで購入し、通話料金とデータ通信すべてコミコミのおしゃべりプラン/ぴったりプランに加入した場合は、端末購入アシストという制度が適用されます。端末購入アシストは、手数料なしの24回分割払いで端末が購入できるので初期費用が抑えることができます。
さらに、契約から2年間、毎月の料金が安くなるマンスリー割引も受けられるので、トータルするとかなり端末価格を抑えることができます。(※分割払いでも一括購入でもマンスリー割引は適用されます。)
UQモバイルの端末には、人気のiPhoneSEやASUSのZenFoneシリーズ、またHUAWEI P9liteなどのお手軽価格のスマホまでラインナップも充実しています。お好みのスマホを選んで下さいね。