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2018年2月のLINEモバイル通信速度!超混雑の昼速度でできる事は?

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大手キャリアから格安スマホに乗り換えると、料金の安い分通信速度は遅くなります。それでも、なるべく通信速度が速いMVNOを選びたいですよね。ネット上の情報では、LINEモバイルの通信速度は超速いっていう情報もあれば、遅いっていう情報もありますが、実際のところどうなんでしょうか?

そこで、筆者が実際に契約しているLINEモバイルの通信速度を測定し、①時間帯によってどれくらいの速度が出るのか、②超混雑するお昼の時間帯の速度とできること、を検証してみました。(お昼時間帯の通信速度は毎月計測して更新します!)
この記事では、通信速度検証結果からLINEモバイルは本当におすすめできるMVNOなのかどうか、またどんな人におすすめなのか語ります。


結論:LINEモバイルの通信速度はMVNOの中で「普通レベル」

結論から言うと、LINEモバイルの通信速度はMVNOの中では「普通レベル」です。遅い訳ではありませんが、特別速い訳でもありません。
実際にLINEモバイルの通信速度と、比較として同じドコモ系格安SIMであるDTI SIMの通信速度を測定してみました。
測定方法としては、LINEモバイルのSIMカードをSIMフリー端末のHUAWEI P10 lite、DTI SIMのSIMカードを同じくSIMフリー端末のZenFone 5に挿入し、それぞれの端末で通信速度チェックアプリ「Ookla Speedtest」を使いました。
Speedtestはスマホやタブレットなどモバイル機器の通信速度を測るアプリで、下り(ダウンロード)と上り(アップロード)それぞれの速度が分かるようになっています。以下の画像はHUAWEI P10 liteで朝8:00頃にLINEモバイルの速度を測定した結果です。

Speedtestアプリで、朝(8:00)・昼(12:00)・午後(15:00)・夕方(18:00)・夜(20:00)の時間帯に分けてLINEモバイルとDTI SIMの速度を測定した結果が以下の通りです。

▼時間帯ごとのLINEモバイルとDTI SIMを速度測定した結果

時間帯

LINEモバイル

DTI SIM

朝(8:00)

29.88Mbps

19.53Mbps

昼(12:00)

0.70Mbps

0.35Mbps

午後(15:00)

26.08Mbps

7.56Mbps

夕方(18:00)

1.38Mbps

3.93MBps

夜(20:00)

4.76Mbps

12.25Mbps

※2017年11月17日(金)計測

LINEモバイルの測定結果を見ると、朝・午後・夜の時間帯は比較的速い速度が出ていますが、回線が混雑しやすい昼と夕方は通信速度が遅くなっています。とくに一番混雑する昼は0.70Mbpsと1Mbpsを切ってしまっており、かなり遅いです。
比較のために一緒に測定したDTI SIMも同様で、昼と夕方は速度が遅く、それ以外の時間帯は比較的速い速度が出ています。
この、時間帯による通信速度の変化は他のMVNOでも同じで、通信が混雑する平日のお昼(仕事の休憩時間)と夕方(帰宅時間)の速度は遅くなり、それ以外の時間帯は大手キャリアと比較してもそれほど変わらないか少し遅いくらいのレベルの速度で快適に使えるのが一般的です。
この結果を見ると、LINEモバイルの通信速度は、他のMVNOと同じ「普通レベル」であることが分かります。

【2018年2月】LINEモバイルの”お昼”速度でできることは?

では、混雑する平日のお昼時間帯、LINEモバイルのスマホでは具体的にどんなことができるのでしょうか?
2018年2月、LINEモバイルの平日昼(12時から13時)通信速度は以下の通りです。

2018年2月お昼の通信速度:0.69Mbps(3回測定の平均)

計測日:2018年2月15日(木)12:30

使用したスマホ:ASUS ZenFone 3 Max

計測アプリ:Ookla Speedtest

3回測定の平均速度は0.69Mbps、遅いですがMVNOの平日お昼速度としてはまあまあの結果です。
スマホの利用で特に早い通信速度を必要とするのはYouTubeなどの動画視聴とアプリのダウンロードですが、このLINEモバイルの通信速度で動画視聴やアプリのダウンロードは可能なのか、その他、メールやLINE、WEB検索などは快適にできるのかどうか、以下の表で①快適にできること、②問題なく利用可能なこと、③利用できるが快適ではないこと、④ほぼ利用できないことの4つに分けてまとめてみました。

▼LINEモバイルの2018年2月”お昼”速度では…

 

平日のお昼(夕方も含む)

メールやLINEのトーク

快適にできる

SNSの閲覧

利用できるが快適ではない

WEB検索

利用できるが快適ではない

ゲームアプリのプレイ

利用できるが快適ではない

LINEの音声通話

問題なく利用可能

動画再生

利用できるが快適ではない

アプリのダウンロード

ほぼ利用できない

2018年2月のお昼速度でも、メールやLINEのトークなら快適に使えます。SNSの閲覧、WEB検索、ゲームアプリのプレイ、動画再生は利用できないことはありませんが、読み込みに少し時間がかかるため快適とは言えません。LINEの音声通話は問題なく利用できます。
アプリのダウンロードをすることは不可能ではありませんが難しいでしょう。アプリのダウンロードにはかなり時間がかかるため、ほとんどの場合ダウンロードを開始しても途中でエラーが発生して結局最後まで終わりません。
ただし、ここで紹介しているのはあくまでも一番混雑する平日お昼の通信速度の場合です。平日お昼(または夕方)以外の時間帯なら通信速度は速くなるので、動画再生やアプリのダウンロードも快適に使うことができます。

LINEモバイルの通信速度が速かったのはサービス開始当初の話


「LINEモバイル 速度」などでネット検索すると、多くのサイトで「LINEモバイルの速度は超速い!」と紹介されています。当サイトでもサービス開始当初(2016年9月)からLINEモバイルを利用してレビューしていますが、たしかにLINEモバイルの通信速度は大手キャリア級に速かったです。
でも残念なことに、だいたい2017年7月ころを境にLINEモバイルの通信速度は低下し始め、2017年10月ころにはすっかり速度が落ちて、MVNOとしては普通レベルになってしまいました。
とはいってもLINEモバイルの通信速度は他社と比べて遅くなった!というわけではありませんので誤解しないでください。あくまでも速度が超速かったのが、普通になったという話です。

なぜLINEモバイルの速度は「普通」になったのか?

どうしてLINEモバイルの通信速度は低下してしまったんでしょうか。それにはMVNOがデータ通信を提供するための仕組みが深く関係していると思われます。
MVNOはドコモやauといった大手キャリア(MNO)から回線をレンタルしています。MVNOは自社で電波塔などの回線設備を持たないためコストを削減でき、その分だけ安くサービスを提供することが可能になっています。
しかし、レンタルできるのはMNOの回線の一部であり、MVNOが利用できる回線の量には限りがあります。そのためサービス開始から時間が経って利用者が増えると回線が混雑し、通信速度が遅くなってしまいます。
MVNOの通信速度が昼や夕方に遅くなるのも、昼休みや帰宅の時間になるとスマホでネットを利用する人が多くなり、大量のデータ通信が行われて回線が混雑してしまうのが原因です。
LINEモバイルはドコモ※から回線の一部をレンタルして帯域を確保しています。しかし、利用できる回線の量には限りがあるため、昼や夕方になり大量のデータ通信が行われると回線の量が足りなくなり、速度が大きく低下してしまいます。

※正確には、LINEモバイルはMVNEであるNTTコミュニケーションズから回線をレンタルしています

LINEモバイルの通信速度が2017年7月ころまで速かったのは、サービス開始直後だったからです。サービス開始直後は確保している帯域に対して契約者数がまだ少ないので、速度が速く安定していました。ところが、サービス開始から時間が経ち、LINEモバイルがどんどん有名になり、契約者数も増えてきたため、確保している帯域が以前より混み合うようになり速度が低下したと考えられます。
また、LINEモバイル最大の特徴である「カウントフリー」も、通信が混雑する原因になります。LINEモバイルのカウントフリーはLINE、twitter、Facebookなど対象SNSが通信量を消費せず使い放題(月のデータ容量を使い切っても対象サービスは高速通信で利用できる)になるという仕組みです。

通常MVNOは月のデータ容量を使い切ったら通信制限をかけることにより、一人当たりがデータ容量を多く使いすぎないようにして帯域の混雑を防いでいます。でもLINEモバイルは月のデータ容量を使い切っても対象SNSは高速通信で使い放題なので、対象SNSのヘビーユーザーが今以上にLINEモバイルに集まりデータ通信を使いまくった場合、帯域が圧迫されて速い通信速度を維持するのはさらに難しくなるかもしれません。

LINEモバイルのSNSカウントフリーと似たようなサービスにBIGLOBEモバイルのエンタメサービスのカウントフリー「エンタメフリーオプション」がありますが、こちらはカウントフリー利用者によってカウントフリーを利用していない契約者の通信が圧迫されなうようにするためにカウントフリー専用の別回線を用意しています。
LINEモバイルは今のところ別回線の用意はしていないため、カウントフリー対象SNS利用者は使い放題で得をするけど、対象SNSをそれほど使わない契約者は、カウントフリーのせいで通信が混雑して通信速度が遅くなるため、ちょっと損をするという状況になっています。

通信速度でMVNO選びをする時代はもう終わった?

各社MVNOの通信速度を毎週計測している大手サイトは幾つかありますが、その結果を見ていると分かるようにMVNOの通信速度はその時々で変化します。利用者数が増えれば遅くなりますし、回線設備を増強すれば一時的に速度は速くなります。
かなりマイナーなMVNOでない限り、LINEモバイルを含めて基本的にどのMVNOを利用しても昼・夕方が遅く、それ以外はある程度の速度が出るという傾向は同じなので、通信速度でMVNOを選ぶのはもうやめて、速度以外の「特徴」で選んだ方がいいんじゃないかな、と思います。それを言っちゃあおしまい、という感じですが正直それが現実です。
例えば低速時の速度を1Mbpsにする!というすごい宣言をしている楽天モバイルの「スーパーホーダイ」プランでも、「通信が混み合う時間帯(12:00~13:00、18:00~19:00)は最大300kbpsにする」と正式に発表しています。MVNOの中で断トツの契約者数を誇る楽天モバイルでさえ、混雑時に速い速度を出すことはあきらめています。
それだけ、MVNOが混雑時に速い速度を維持するのは難しい、ということです。つまり、MVNOを選ぶ際は特に昼や夕方は速度が遅くなることを受け入れる必要があります。

まとめ 結局、LINEモバイルはどんな人におすすめ?


LINEモバイルの通信速度に話を戻すと、結局LINEモバイルの通信速度は遅くもないけどすごく早くもない、「普通レベル」です。そのため、お昼や夕方などの混雑時にも快適に動画視聴や大容量のダウンロードをしたい!という人にはLINEモバイルは向いていません。
絶対に通信速度が速くないとイヤだ!という方の場合は、大手キャリアかそのサブブランド(UQモバイルorワイモバイル)を選ぶしかないでしょう。その代わり、2年ごとの契約自動更新に縛られることになりますが…
LINEモバイルは、カウントフリー対象サービスとなるLINEやFacebook、twitter、インスタグラム(LINE MUSICも)を頻繁に使っている人に絶対おすすめです。対象サービスを利用する場合は月のデータ容量を一切消費しないので、データ容量を節約することができて他のMVNOを選ぶ場合よりも少ないデータ容量のプランを選んで月額料金を安く利用することができます。
また、月のデータ容量を使い切ったとしてもカウントフリー対象サービスは高速通信のままで使い放題です。その分帯域は圧迫されて速度が低下する恐れはありますが、対象SNSのカウントフリーはLINEモバイルの“アイデンティティー”つまり「LINEモバイルらしさ」です。それでLINEモバイルは、カウントフリー対象サービス利用者のためならしっかり帯域増強をして最低でも「普通レベル」の速度は確保してくれるはずです。LINEモバイルでSNSを快適に使い倒しちゃってください!

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